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足音踏んで風の夕 #2

 私は遠近感のある構図が好きなので、結局いつも同じような写真を撮ってしまう。それでも好きなものは好きであるし、これは純然たる趣味だからいいのだ。

 別にもうスマートフォンのカメラにこれ以上の鮮明さは求めないが、雲や川底や、もう一段階遠くにピントを合わせられないだろうかとは思う。けれどもそこまでの能力は付属ではない単体のカメラの機能だろう。かといって日常的にカメラを持ち歩くほど写真を撮りたいわけでもない。我ながら中途半端。

 私は写真にはなるべく人間を入れたくない。何故なら画像の中に人間が入ってしまうとその写真が<その人>のものになってしまうからだ。物語がそこにピン留めされてしまう。私は私の写真に限りなく想像の余地がある、自由な自由なものであってほしいのだ。

 この日記を始めるまではあまり画像のタテヨコはこだわっていなかったが、ページへの収まりを意識してヨコ向きに撮影することが増えた。なにも考えずスマートフォンを持つとタテになるが、実際人間の視野はヨコに広いのだから本来これが自然なのだと思う。



今日の英語:Photo

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