![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/155774228/rectangle_large_type_2_1b0b08e302b019502e0926f49880afba.jpeg?width=1200)
佐野元春 & THE HOBO KING BAND『Smoke & Blue 2024』Billboard Live YOKOHAMA 1st 2024.09.23.
初日の1stステージを観た。元々、ツアーが組まれると、たとえそれが短いものであっても、演者とお客さんの双方で緊張感を持って対峙できる初日を体験したい派なので、2年ぶりのこの企画を、ニュートラルながらもそれなりに高いテンションで臨むことができた。
![](https://assets.st-note.com/img/1727362044-iatbG6BhwZDlJfPVk4R2YEA0.jpg?width=1200)
古田たかしの軽快なドラムのイントロから「IT'S ALRIGHT」でライヴは始まった。初期のナンバーを聴けるのがこのシリーズの楽しみのひとつであるが、それでも実際に演奏されると興奮する。さらに「Do What You Like(勝手にしなよ)」「こんな素敵な日には(On The Special Day)」「バルセロナの夜」「二人のバースディ」と続いたので、オープニングから気分があがった。
中盤はダージリンに提供した「流浪中」というレア曲を挟み、アルバム『The Sun 』と『The Barn』のパートといった構成。2022年の前回はロックン・ロールの新曲があり、それがひとつの見せ場かつ聴きどころになっていたが、今回はなかった。おかげでロックン・ロール色は減っていたけれど、この中盤は2枚のアルバムがテーマになっていたこともあり絶妙な選曲で、このメンバーで演る必然性が感じられて素晴らしかった。
ちなみに、2019年からSmoke & Blueへ長田進が参加したことは、僕は大きなポイントだったと思っている。あるコンセプトを立てて佐野元春を演るならば、気心が知れただけでなく、それを一緒に奏でてきた人であれば、その効果は絶大なのは言うまでもないからだ。このバンド編成だとバラードでも変にムーディな演奏にならないのもいい。しーたかも遠慮せずドカドカと叩く曲もあるし。元春はロックン・ロールなのだから、これは正解だろう。
佐野元春 Smoke & Blue 2019 ビルボード東京。リアレンジのセルフカヴァーというこの企画は決して好みじゃないけれど、チェロから長田進のギターに変わった編成がそのまま音に反映され、これまでのシリーズ中では最も引き込まれた。そして今夜は僕にとって『VISITORS』が不滅だとあらためて。 pic.twitter.com/gx3LTRXbGi
— Blue (@BlueSpiritBlues) April 5, 2019
佐野元春 & THE HOBO KING BAND Smoke & Blue Billboard Live TOKYO 2nd
— Blue (@BlueSpiritBlues) September 12, 2022
僕にとってのSmoke & Blue史上最高のライヴだった。長田進がいる編成のバンドはこの企画に合っていると思う。披露されたロックンロールの新曲がLet’s Get Funkyで最高♪#DrkyOn #古田たかし #長田進 #井上富雄 #佐野元春 pic.twitter.com/O3edflO0km
佐野元春 & THE HOBO KING BAND Smoke&Blue Billboard Live横浜2nd。僕にとってSmoke&Blue史上最高という印象は9月の東京公演と変わらず。2019年から長田進のギターが加わったのは大正解だと思う。だって元春はロックンロールなのだから。#DrkyOn #古田たかし #長田進 #井上富雄 #佐野元春 pic.twitter.com/DOlVRQe9ZD
— Blue (@BlueSpiritBlues) October 7, 2022
ちなみに、2ndステージでは演奏された曲が異なるらしい。1stステージの『The Sun』『The Barn』パートがそれぞれ別のアルバムになっていたら面白いのにね。
P.S.
2012年のこのシリーズ開始当初から 佐野元春 & THE HOBO KING BAND の名義であるが、個人的には違和感を持っている。現在のメインであるコヨーテバンドはもちろん、ハートランドしかり、佐野元春のファンによるバンドへの思いは強烈だろうし、特にTHE HOBO KING BANDの原型である The International Hobo King Bandはハートランド解散後に結成されたバンドなわけで、ファンの思い入れの強さが特別であるだろうことは容易に想像できる。そのバンド名を冠しておこなうライヴは、それに見合う必然性を持つべきだと、変なこだわりを僕は感じてしまうのだ。企画がスタートした時点では、笠原あやの(チェロ)が在籍していたギタリストレス編成であり、あのメンバーで演る理由があったのは間違いないのだから、バンド名が必要ならば、わざわざ THE HOBO KING BAND とする必要は無く、新たな名をつければよかったのではないかと思う。