南青山MANDALA 30周年記念 仲井戸"CHABO"麗市 SOLO Stage[Walking By Myself] 南青山MANDALA 2024.05.11.
南青山MANDALA30周年ということで、Special企画として聴きたい曲のリクエストを募る…と連絡があったのがライヴ当日の10日ほど前。この時点では、途中でリクエスト・コーナーを設けて数曲…なんて考えていたのだが、蓋を開けてみれば、全曲をリクエストで固めたライヴとなった。僕は2日目に足を運んだ。
事前に来場する日とリクエストを募り(しかもひとり複数曲も可!)、その全曲を来場日と共に振り分けて構成を考え、2日間まったく別々のセット・リストを組む。全曲を検討したというのがミソである。さすが仲井戸麗市。やるなら徹底的にやるのである。
チャボはMCで " 50曲以上やってんだよ " と言っていたが、曲数はともかく、こういったファンのリクエストに応えるライヴ自体は珍しくもないだろう。けれど、この2日間は絶対に凄かったはずだ。その理由は、おそらく結果として仲井戸麗市の歴史を振り返り、かつ、ある意味で総括したような、感動的なライヴになっていたと思えるからだ。もちろんこれは偶然だ。でも、偶然なんてない、すべては必然である…ということをあらためて思った。
終演後に、2日間とも観た友人に前日の演奏曲を聞いたのだが、1曲目の「Walking By Myself」以外はおそらくダブりはなかったと思う。個人的には1日目は割とアッパーなナンバーが、2日目は内省的な曲が目立ったように感じる。" 昨日は曲ごとに盛りあがったけれど、今日は違うね " 的なMCがあったから、この僕の印象は大きく外れてはいないはずだ。
テーマは全曲リクエストなので何が出てくるかわからない楽しみと驚きの連続だったし、考えられた構成とはいえ散漫になることが当たり前なのにそんなことはなく、1本の太いテーマがあるかのようなライヴだった。リクエストにありがちな珍しい曲ばかりと言うこともなく、ライヴの定番曲も演奏された。でも、あの場はその曲を聴きたい人と応えるチャボとの関係があり、しかもその関係が何通りも存在していた空間である。だから、たとえ定番曲であってもいつもとは異なる色を着けて聴くことができるので、独特の雰囲気があった。僕は演奏される曲に自分を投影させて聴いた。それは過去の自分の環境だったり、思い出のライヴだったり。歌われているあいだに西武球場のRCサクセションや仙台の麗蘭に連れて行かれたなんて曲もあった。
2日間の構成を考える大変さは容易に想像がつくが、チャボにとって有意義なライヴだったと信じたい。そしてたくさんの、本当にたくさんの名曲を残していることもあらためて思った。50年をこえるキャリアは伊達ではない。
SET LIST
Walking By Myself / Cover
荒野で / 仲井戸麗市
祝祭 / 仲井戸CHABO麗市
夜のピクニック / 仲井戸麗市
ホーボーへ( アメリカン・フォークソングへのレクイエム)/ 仲井戸麗市
春たけなわ / 古井戸
ハイウェイのお月様 / RCサクセション
忙しすぎたから / RCサクセション
バスケットシューズ / 古井戸
風景 / CHABO BAND
遠い叫び / RCサクセション
うぐいす / RCサクセション
ラストチャンス / 加奈崎芳太郎
Eagle ※未発表
会いたかった人 ※未発表
サイクリング / 仲井戸CHABO麗市
ステーションホテル / 古井戸
はぐれた遠い子供達へ / 仲井戸麗市
讃美歌 / 古井戸
さらば夏の日'64 AUG. / 仲井戸麗市
Holiday / CHABO BAND
Who'll Stop The Rain / Cover
SEASON / 仲井戸CHABO麗市
Song for you / 仲井戸麗市
ハレルヨ / 仲井戸CHABO麗市 ONE NITE BAND
プリンセス ※未発表
プレゼント / 仲井戸麗市