息子の習慣性脱臼 その2
息子は左肩をあまりにも頻繁に脱臼して、日常が崩壊しそうになっていた。
知的障害を伴う重度自閉症の息子を連れて病院に行くこと自体、本当に大変で、普段からできるだけ避けたいことのひとつなのに、その対応だけでなく予定が狂いまくってメンタル的にもかなりのダメージ。
治療のひとつの選択肢として肩の外科手術があった。
でも、息子の入院や手術って可能なのか、イメージすらできない。
手術自体は全身麻酔で可能だろうけど、その後、安静にとかサポーターとか絶対無理な気がするし。
それでも、他に方法がなければそこをなんとかすることを考えないといけないのかなと思い始めていた。
そんなとき、持病のてんかん発作が起きて、そのはずみで脱臼。
このことは別のリスクを示していた。
なんとか手術ができたとしても、術後の関節が安定する前に発作が起きて留めた関節が外れてしまったら、まったく意味がなくなってしまう。
それだけでなく、一度手術した箇所は再手術はできないらしい。
つまり、てんかんが薬でしっかりコントロールできて3か月以上発作が出ない状態でないと手術はできないということに。
てんかん発作と脱臼の合わせ技で、手の打ちようのない現状をつきつけられ、打ちのめされそうになった。
…つづく
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