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涙色の花束を


お久しぶりです。おじいちゃん元気ですか?
おじいちゃんと話したくなったので、note上ですがお手紙を書きます。

あなたとのお別れから

私は今元気といえば嘘になりますが、少し元気なりました。
一生懸命ときどき嫌々、うーん逆かな。嫌々ときどき一生懸命生きています。
新しい土地で、新しい人と、なかなか大変なお仕事をこなしています。こなしているかは分かりませんが。

おじいちゃんは清水にいるのですか?
どこにいますか?
もしかして私のこと見てますか?
私がたくさん葛藤してるのを見られてたら嬉しい気もするけど、どちらかというと情けない姿なので恥ずかしいです。

そういえば、ちゃんと会話をしていなかったですね。


おじいちゃんもわかっていると思いますが、おじいちゃんとは喧嘩別れをしてしまいました。
ちょうど私が反抗期で、たくさんお兄さんと喧嘩していた時に東名バスで遊びに来てくれましたね。
いつも優等生だった私ですから、何事も率先してみんなのお手伝いをしていました。ただその時は何にもお手伝いをせず、何もかも嫌になっていて2階にひきこもっていました。

2階にきたおじいちゃんに、何してるんだと布団をめくられ、思ってもない言葉を言ってしまいました。
「あんなに優しくて、よくお手伝いしてくれたのに。。。●●ちゃん変わったね」と言われたまま、1階におりたおじいちゃんとちゃんと和解もできず、そのままお別れしちゃいました。


本当に変わってしまったって思っていました?

反抗期の私を受け入れられなかったですか?

おじいちゃんも本心じゃないことを言っちゃいましたか?


人の死を受け入れるにはまだ幼くて、人の死を向きあうことが初めてだったので、あなたが眠っている姿を見たとき、泣いてしまいました。
ただ、正直いうと悲しくて泣いたというよりは、今思うと、よくわからなくて泣いていた、というのが正直です。


あなたとのお別れからかなり時間が経って、あなたがいない日常をただ当たり前のように過ごしていました。
時々、ふと思い出します。


お母さんが、あなたを想ってソファで泣いてたことを忘れられません。親孝行できなかったよ、私、、、と泣いていました。
私は一緒に隣で泣いてあげることしかできませんでした。

お母さんは、たくさんあなたに迷惑をかけていましたね。

お母さんはあなたのことが大好きだったんですよ。しっかり伝わってましたか?おじいちゃんはお母さんのこと好きでしたか?


わたしの実家の電話機の隣には、いつもあなたの写真がありました。写真を眺めては、泣いてるお母さんを見て、ようやくあなたが亡くなったことを自覚したのかもしれません。

いとことも、おじいちゃんが運転している車でたくさん運動会の応援歌を叫んでたこと、清水の風を浴びながらみんなで笑い合ったこと、たまに語ります。

みんなあなたを愛していましたよ。

死は癒えない傷となり、愛はかけがえのない記憶となる


どんな言葉を並べてもいまさら真実にはなりませんが、あなたからはたくさんの愛情を感じていましたよ。


ありがとう、ごめんね、という言葉をちゃんと伝えられたなかったこと、
おじいちゃんの好きなこと、好きな食べ物、好きな映画、好きな言葉、好きな本、初恋の人、家族、生きがい、何にも知らないこと、
すごく悔しいです。


死は癒えることのない傷となり、愛はかけがえのない記憶となるんです。
あなたが教えてくれました。

誰かに愛されると記憶になり、記憶が宝となるんです。
これもあなたが教えてくれました。


あなたをいつでも忘れません。
私が生きる限り、あなたを抱え続ける。私の心の中に安全にしまっておきます。

いつでも光があたるように。どんな未来であっても、一緒に歩いていきます。
だから安らかに眠っていてください。


また清水で会いましょうね。
ちびまるこちゃんランドも行きたくなってきました。あなたが運転する車で。頑張りすぎて、ぎっくり腰にはならないでね。タバコを吸いすぎたらダメだよ。いつまでも健康でいてください。

愛してます。

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