Chinese Kung Fu / Banzai
1975年リリース、スマッシュヒットしたディスコナンバー「チャイニーズ・カン・フー」。
「バンザイ」というバンド名義が付けられていますが、実際のところはフランスのスタジオミュージシャンによる架空のユニットらしいです。
恐らくオイラが生涯でイチバン最初に出会ったディスコ曲だったと述懐します。
オイラは、当時、全日本プロレス中継の次シリーズの予告映像のBGMとして使われていたことで本曲を知り、その後、当時通っていた塾の先生がシングルレコードを所有していたので、授業終了後に先生自慢のオーディオセットでじっくりと聴かせてもらった思い出があります。
その後、全日本プロレス中継(日本テレビ)ディレクターが「プロレスラーの入場時にBGMを流す」というアイディアを考えだし、1977年来日のミル・マスカラスの入場時に「スカイ・ハイ」を起用したところ、これがバカ受け(←注:死語)したため、シリーズのクライマックスとなる田園コロシアム大会では、対戦相手のジャンボ鶴田にも入場BGMを付けることとなり、ここで何故か前述の「次シリーズ予告映像BGM」のはずの「チャイニーズ・カン・フー」が流用され、以後、本曲が「ジャンボ鶴田の初代入場テーマ曲」として認知されることとなりました。
リアルタイムで当時のプロレス中継を観ていたオイラ的には、ジャンボの初代テーマ曲が本曲である、という認識は「後付け」であり、最初に使われたときは「苦し紛れの使い回し」であったことを証言させていただきますっ!
ハナシが大きく逸れてしまいましたが、この「チャイニーズ・カン・フー」は実に単純明快なつくりであるにもかかわらず、ディスコ・ミュージックのベーシックが詰まっている名曲中の名曲である、とオイラは確信しています。
特にB面収録のディスコ・バージョン(A面より長尺)は、これからディスコ・ミュージックをクリエイトしたいと考えているアマチュアミュージシャンには、これ以上ない「教科書」となることでしょう。
(注:本記事に貼り付けたユーチューブ動画が「ディスコ・バージョン」です)
グルーヴこそ「ディスコ・ビート(キック4分打ち)」ではないものの、テンポ設定、ギターの16ビートカッティング、ミュート気味のベースフレーズ、リリースタイム短めのシンセリード、等々、聴きどころが満載です。
Key=Dメジャーで、D(Ⅰ)、Em(Ⅱm)、A(Ⅳ)、B7(Ⅴ7)の4つのコードしか登場しませんが、単純明快なドラム+ベース+ギターのアンサンブルは、いつまでも聴き続けられる極上のグルーヴを生み出しています。もちろん主旋律とオブリガートを刻む2種類のシンセリードの音色が素晴らしいことは言うまでもありません。
オイラ的に特に強調したいのは「ベースとギターの発音時間の短さ」です。
「ベーンベーン」ではなく「ベベッ べべッ」。
「ジャラーン」ではなく「チャカポコチャカポコ」。
初めて本曲を耳にしてから49年になりますが、いまだに飽きることがありません。
いつかは本曲をモチーフにしたバンドセッションを演ってみたいモンです。(遠い目)
▼恥ずかしながらオイラが20代の頃にカセット8トラで宅録したカバーでござんす。(どーしても原曲のようなリードシンセ音色を作れず、ファズ・ギターで主旋律代用しています。お粗末。)
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▼参考リンク
BLUES和也のSoundCloud
GarageMihoのYouTubeチャンネル
旧ブログ「だからPA屋なんですってば」のアーカイヴ
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