片手で持ち運べるドラムセット?
ヤマハから一風変わった製品がリリースされました。
その名も「フィンガードラムパッド(FGDP)」というモノ。
そう、これは「指ドラム」を演奏するための「楽器」でございます。
▼ヤマハの製品紹介サイト
https://jp.yamaha.com/products/musical_instruments/drums/finger-drum-pads/fgdp-50/index.html
実は「フィンガードラム」そのものは、すでに確立されている演奏ジャンルです。
約3センチ四方の正方形パッドを4×4のマトリクスに配置したマシンを使って演奏するのがデファクト・スタンダードとなっています。
具体的には、アカイのMPCシリーズ、NI(ネイティブ・インストルメンツ)のMASCENEシリーズがプロレベルのフィンガードラマーの定番ギアとして定着しています。
ただし、まったくの初心者がフィンガードラムを始めようと思ったら、高額な機材の購入、複雑すぎるパソコンとの接続やセッティング、そして、どのように自分流のパッド配置を決定するか、等の高い高いハードルが待ち受けているので、おいそれと軽い気持ちで始められないのがネックとなります。
というのも、MPCシリーズもMASCENEシリーズも、そもそも「フィンガードラム専用」の機材ではなく、あくまで「トラックメイキング用」の機材、つまり「生演奏用」ではなく「楽曲制作用」に特化したマシンなので、フィンガードラム「だけ」を目的に購入するには、あまりに余計な機能が付きすぎていると言えます。
今回リリースされたヤマハのFGDPは、恐らく、トラックメイキング機能を大幅に削って、生演奏用にチューニングされた製品ではないか?と妄想します。特に、パッドを4×4のマトリックス配置ではなく、独創的なレイアウトにした点にその目的が透けて見えます。
では、このFGDPをゲットすれば、あなたも今日からフィンガードラマー? ・・・なんてことは「絶対に」あり得ません。
失礼ながら、10分練習すれば何となく8ビートが叩ける気になってしまう「なんちゃってカホン」に比べて、フィンガードラムの演奏に必要なスキルは10~100倍の練習が必要です。
ウソだと思ったら、右手の親指でバスドラ、右手の人差し指でスネア、右手の中指でハイハットのレイアウトでエイトビートを刻んでみてください。
もし、イッパツで叩けるようであれば、とんでもない才能だと思いますぞ。
ま、両手を使えば簡単にできますが、片手で基本パターンを刻むことがフィンガードラムの入口と思った方がヨイです。
とはいえ、このFGDPと小型の楽器アンプを持ち込めば、どこでもドラムサウンドを出すことができる、というのはかなりのアドバンテージなので、これは必至こいて練習するだけの価値は「アリ」だと思います。
オイラも思わず物欲が・・・
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▼参考リンク
BLUES和也のSoundCloud
GarageMihoのYouTubeチャンネル旧ブログ「だからPA屋なんですってば」のアーカイヴ
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