53歳、昨日会社辞めました。(その2)
退職届を叩きつけた(実際にはそっと差し出した)その日。
さて、家族にどう説明しようか。。。
突発的な行動だったと言えばその通りだが、本音は「そのタイミングがたまたま今日だった」、、、ってこと。
少し自分の過去の話。
社内ではいわゆる出世コースを歩んできた。社史最年少で部長となり、大企業ではないけど部下はパート従業員まで含めると50人くらいの所帯をまとめていた。
ここまで書くと、いかにもデキる奴?と思われるかもしれないが、実は決してそんなことは無く、むしろ逆。ジェットコースターのような会社生活だった。
もともと社会をナナメに見てきた奴なので、入社当初から上司との衝突は日常茶飯事。今思うと若造が!!!と思って少しだけ反省もするけど、理不尽で曲がったことが嫌いな性格は、やたら体裁を気にしたり上司風を吹かせる無能な奴らのクソ集団との対決に「火に油を注ぐ」災の元であった。
自分が納得できないことにはとことん反論し、飲み会では自分の酒の強さも相まって、決して妥協することなく完膚無きまで相手を叩きのめした。そんなんだったから上司からは厄介者と扱われ、社内での評価も決して高くはなかっただろう。
ただ一つ言えたのは、自分が納得して熱中し出すと時間も気にせず我を忘れんばかりに物事に没頭するタイプだったので、課題やミッションに対しての結果は出していたし、瞬発力と突破力はズバ抜けていたため、何とか首の皮一枚で繋がっていたようなものである。
組織というものは実にうまくできていて、どこかのアリの引っ越し屋のCMで「真面目にやってきたからよー」ってセリフがあったけど、人間関係では色々あってもそれなりに真面目にやってるとそれなりに道は拓けていくもので、入社4年目に社内でもエキスパートが集まる部署に異動となる。なぜ自分が抜擢されたのかは未だに謎だが、そこはおそらく俺の能力や強みが活かせると判断されただけではなく、その時の人事のタイミングで、人事担当者があれこれパズルみたいにイジイジしてたら、たまたま俺っていうピースがハマったってもんだろう。追い風が吹いている時はそんなもんだ。流れに身を任せるだけで、より高みへ勝手に運んでくれる。
そんなこんなで俺の会社人生では第二ステージが始まった。ミレニアムの1年前、1999年のこと。
(つづく)