無料のおまけ、やり過ぎ宿
7月に夫の誕生日祝いで有馬温泉へ行った。
タイムセールとたまっていたポイントのおかげで、少し高級な宿にかなりお得な料金で泊まれた。
これまで全国のいろんな宿、ホテルに泊まってきた私。仕事もライターになった頃からずっと出張が多かったし、旅好き、キャンプ好きでもあるから、おそらく泊まったことのない都道府県はないと思う。
学生の頃は貧乏旅行でユースホステルや民宿などに安く泊まり(時には数百円で寝られるサウナやライダーハウスなどにも)、仕事では基本的にビジネスホテル、少し余裕ができてからは高級温泉旅館やシティホテル、そして趣味のキャンプ場と、安宿や野外から高級旅館まで、まさにピンキリの宿泊施設を経験してきた。
この間の有馬温泉宿は、こんな私が泊まってきた宿の中で「最もおまけが多い宿」だった。
部屋やお料理、温泉も良かったが、とにかく「これでもか!!」というほど「無料のおまけ」がついている。
世の中を探してもこれほどのところはないと思うし、嬉しいを通り越して面白かったので、ここで紹介しておこうと思う。
まずは部屋にある冷蔵庫。
空っぽの場合もあるし、中身が入っていても有料(それもちょっと高い)というところもあるし、すべてフリーとか、お水だけ無料というところもある。
ここは、冷蔵庫の中はすべて無料!それもかなりぎっしりと詰まっている。
サイダーやアルコール類など、すべて「地元のメーカーのもの」というのもこだわりが感じられる。コップが冷やしてあるのも気が利いていてニクイ。
実はもう1つ冷蔵庫があり、それはフルーツと生菓子専用。
「こちらもすべて無料です」とのこと。冷蔵庫が2つあるのは初めてだ。
これはテンション上がる!!
早速お茶をいれていただいた。
お茶やコーヒーなどは、よくあるタイプのマシンとポットが置いてあるのだが、グラスやカップの種類も豊富だ。
これで終わりではない。
ひょうたん型の入れ物が置いてあったので、中を見てみると……
「こちらもすべて無料です」という案内スタッフの話を聞きながら、もう笑えてきた。
さらに台の奥にカゴに入ったものが何やら見えている。
もちろん……「はい、これも無料です」
「ごゆっくりおくつろぎください」とにっこりしてスタッフは出て行った。
クチコミで「無料のお菓子がすごい」とは聞いていたが、まさかこれほどとは……!
予想を遥かに超えてきやがった。
夫と笑いながら「なんかすごいなぁ」と飛び跳ねる。
もちろんこれも宿泊料金に含まれているわけだし、こんなのいらないからもっと安くして!と思う人もいるだろうが、私はなんかもうここまでくるとネタになるし、笑えるし、なんか一気に楽しい気持ちになってしまった。
お菓子がこれだけすごいということは、もしやアメニティも?と思い、洗面所へ見に行くと……、やっぱり!!
アメニティも思った通りの充実ぶり。
こんなに「おまけ」のついた宿は初めてだった。
いつもこういう無料のものが置いてある時に悩むのが、食べきれなかった、使い切れなかったものをどうするか、だ。
料金に含まれているのだから持って帰りたい。権利はあるはずだ。
だけど、あとで「卑しい客やのう」と思われたくもない。
今回は特にあの量のお菓子やおつまみ、飲み物を消費し切れるわけもなく、どうしようかと悩んだが、「欲しいものは持って帰ろう」ということになり、いろいろカバンに突っ込んだ。
生菓子の残りや飲まないものなどは置いて帰った。
自意識過剰なので、いつも悩んでしまう。
(皆さんならどうしますか?)
とりあえず、今のところ「おまけの多さ」No. 1はこの宿だ。
四季の宿 旅篭(兵庫県 有馬温泉)
https://arima-hatago.com/