ハードな１週間の始まりは、笑顔でいっぱいのパーティーだった

日曜日からとてもハードな１週間がスタートした。
ハードだけど、楽しいことも盛りだくさん！

10日（日）飲み友Ｍさんのお誕生日パーティー参加
11日（月）企業取材
12日（火）前日の原稿執筆
13日（水）入院（キイトルーダ点滴）
14日（木）退院→　翌日の取材の予習
15日（金）朝から奈良へ酒蔵取材→　夜、病院でMRI検査
16日（土）両親と姉夫婦と夫の店へ
17日（日）翌日の取材予習
18日（月）企業取材

他の人にとったら、平日仕事して週末遊んで……という、ごく普通のスケジュールかもしれないが、半年間ほぼ寝たきりで過ごした私にとっては、こんなにびっしり予定が詰まっている１週間は久しぶりだ。２月から一度もなかったと思う。
少し不安もあるが、これをすべてやり切れたら、大きな自信につながりそうだ。「回復した」「復活した」という確信も持てる。

10日のパーティーはとても楽しかった。
2018年に私が少しだけ日本酒専門店のバーでアルバイトしていた時に、お客さんとして来てくれて知り合った、日本酒大好きなＭさん（男性）。
その時のスタッフ仲間２人（女性）とも飲み友としてつながっていて、私、Ｍさん、飲み友２人の４人で、年に１、２回は集まって飲んでいた。

今回は、Ｍさんの75歳のお誕生日。
飲み友の１人が2023年3月にオープンしたクラフトビールのお店で、ごく身内の貸切パーティーを開いた。
私の夫もビール会社の立ち上げやお店のオープン時にＭさんからいろいろ支援を受け、お世話になったので、夫も参加。
みんなで何度もカンパイして、お花やプレゼント、ケーキを渡して、写真を撮って。
Ｍさんはもちろん、その場にいたみんながずっと笑顔だった。
年齢も立場もバラバラで何のつながりもない人たちが集まって、一緒にお酒を飲んで笑う。こういう空間が私はとても好きだ。
お酒がつないでくれた「酒縁」にいつも感謝している。

3時間ほどいて、私と夫は帰った。
「前は１時間も店にいたらしんどくなってたのに、すごいなぁ」と夫が言う。確かにそうだ。今は３時間くらい平気になったし、ビールも２杯くらいは飲めるようになった。回復しているなぁと思う。

また、帰ってからもパーティーの写真を見ながら、ほっこりしていた。
今回思ったのだ。
歳をとった時に、まわりの人との関係性を見れば、「どんな人生を生きてきたのか」がわかるなぁと。
飲み仲間のみんなが、本当に心からＭさんの75歳のお誕生日を祝福していた。Ｍさんが喜ぶと、みんな自分のことのようにうれしそうだった。

「こんなにしてもらって……」とＭさんは言っていたが、「Ｍさんがこれまでの人生でしてきたことが返ってきているんですよ」と私は言いたかった。
Ｍさんがこれまで出会う人たちにいつも優しく接してくれていたから、みんなが何かお返しをしたい、恩返しをしたい、少しでも喜んでもらいたいと思って集まるのだ。
私も70歳を越えた時（生きていたらだけど）、まわりの人たちに心から祝福されるような人間でありたい。そういう生き方をこれからしていきたいと思った。

誕生日でも結婚式でも、「お祝いの空間」というのは、「良い気」が流れていて、そこにいるだけでパワーをもらえるような気がする。
元気をいっぱいもらって帰った。

実は、先週の定期検査で、ちょっと不安なことを言われている。
CT検査では、３か月前とほぼ変化がなく、腫瘍の大きさは「現状維持」とのこと。血液、尿、レントゲン、心電図などすべてやったが、特に問題はなかった。

ただ、甲状腺の内科での血液検査では、先生が首をかしげていた。
FT4という値は正常値なのに、TSHが異常な高さを示していたのだ。上限が4.23のところ、14.1もあったのだ。
「こんなに高かったら、普通はFT4にも異常値が出るはずなのに、ちぐはぐなのがおかしい。こんなのあまり見たことない」と言う。

それで、結局どうなったかというと、「脳の異常」が疑われるので、「念のため頭のMRIを撮っておきましょう」と。

頭？！

これまでとにかく恐れていたのが、肝臓と脳への転移で、肝臓は2月に転移していたが、治療のおかげで消滅した。なのに、今度は脳？！
私がびくびくしているのを見て、先生は「あ、おそらくガンとは関係ないと思うんです。何もないと思うんですけど、本当に念のためなんで、あまり気にしないで」と言ってくれたが、気にするよ～！

MRIか～、音がガンガンするやつだな。
嫌だけど、「念のため」というので受けないわけにはいかない。
できるだけ早くやってしまいたいと思い、最短での予約をお願いしたら、金曜日の夜になった。
朝から奈良の酒蔵へ取材に行き、午後3時くらいに帰宅して、少し休んでからMRIだけ撮りに行く。結果は27日の診察日までわからない。

せっかく回復しているのに、新たに不安なことを言われて落ち込む私。
でも、考えても仕方がないので、不安要素は頭の中から排除した。考えないようにする。なるようにしか、ならないのだから。
今はただ、このハードな１週間をしっかり乗り越えよう。