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ライターとして生きていく

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1996年よりフリーランスのライターとして活動しています。日々の仕事の中で感じたことや学んだことなどの記事をまとめています。ライター初心者の方にとって、何か参考になれば幸いです。
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#新聞

目を凝らせば、もっと面白いことが見えてくるかもしれない。

同じライターでも、私のように「書くことが好きでライターになった」という人ばかりではないということには、結構前から気づいていた。 私が書かせてもらっている日本酒の業界誌など特にそうで、私以外のライター3名は「ライター」というよりも「日本酒の専門家」としての要素が強い。「日本酒が好きで」というところからスタートし、日本酒に関わる手段の一つとして「書くこと」がある、という感じだ。だから、日本酒イベントの監修や日本酒講座の講師、飲食店や酒蔵のお手伝いなど、「書くこと」以外にも日本酒関

初めて書いた新聞記事は、お蔵入りだった。

もう20年ほど前の話だが、某スポーツ新聞(中四国地方版)で記事を書かせてもらっていたことがある。スポーツ新聞といっても、書くジャンルは「スポーツ」でも「芸能」でもなく、「観光」だった。 一緒に仕事をする人、というか、私を「使ってくれていた」人は、その新聞社で長年記者を務めた大林さんという方だった。ちょうど定年退職(60歳)されたところで、フリーのライターとしてその新聞社の仕事を続けられていた。私の両親と同世代の大ベテラン。最初にお会いした時、中途半端に「少し年上」の人よりも