25年前、初めて自分の力で「書く仕事」を得た日のこと。
「作家になる」と言い張って、大学時代に一度も就職活動をしなかった私は、大学を卒業した時はただの「作家志望のフリーター」だった。
塾講師のアルバイトを続けてお金を稼ぎ、家事をすることで実家に住まわせてもらい、1円にもならない小説を書き散らしていた。
週に一度は大阪編集教室のライターコースへ通い、「作家がダメでもライターとしてやっていくから」と、そんな言葉で親を納得させていた。
ライターコースを修了する時、先生に「今後」を聞かれ、私は「フリーランスでやること」を希望した。
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