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ライターとして生きていく

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1996年よりフリーランスのライターとして活動しています。日々の仕事の中で感じたことや学んだことなどの記事をまとめています。ライター初心者の方にとって、何か参考になれば幸いです。
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2021年5月の記事一覧

【最近読んだ本】ライターとして、「人生の答え合わせ」ができた。

「ガイダンス」、いわゆるプロローグ的なものから、こんなに夢中になって読んだ本など他にない。 言葉を追うだけで、体の芯が熱くなって、ドキドキが止まらなかった。 ふと、これが「ライター向けの教科書」だということを忘れてしまう。 言葉のリズムが心地よくて、まるで好きな音楽でも聴いているかのようで。 好きな作家の小説みたいに、内容を追う以前に、その言葉にずっと触れていたかった。 古賀史健氏の『取材・執筆・推敲 書く人の教科書』は、私にとって、そんな本だった。 ライターとはなにか

25年前、初めて自分の力で「書く仕事」を得た日のこと。

「作家になる」と言い張って、大学時代に一度も就職活動をしなかった私は、大学を卒業した時はただの「作家志望のフリーター」だった。 塾講師のアルバイトを続けてお金を稼ぎ、家事をすることで実家に住まわせてもらい、1円にもならない小説を書き散らしていた。 週に一度は大阪編集教室のライターコースへ通い、「作家がダメでもライターとしてやっていくから」と、そんな言葉で親を納得させていた。 ライターコースを修了する時、先生に「今後」を聞かれ、私は「フリーランスでやること」を希望した。 教