タイムマシンの使い手は実はインタビュアーだった?
尖った生き方を応援するWEBマガジンNOW&VOICE編集長・プロインタビュアーの西口吉宏です。
先日、インタビュー取材を終えて気付いたことがある。
「井上さん、尖った生き方をしている人をご紹介してください」
「西口さんもかなりおもろいけど、僕の周りにもおもろい人多いです」
と言われ僕の今していることは、かなりおもろいことしてるように見えるんだと言うこと。
もうすでに、今してることが私のオリジナルコンテンツなんだ。
いつもインタビュー取材の最後にする質問が「10年先どうなっていたら最高ですか?」
この話で今日のゲストのこれから向かっていきたい夢を聞くことができるのだ。
10年先にはこんな風になっていたいですね!とかゲストの話で盛り上がって収録は終わるのだが、その後にゲストから必ずと言っていいほど、西口さんはどうなっていたいと思っているのですかと逆にインタビューされるのだ。
この時ばかりは、チャンス到来と私の話をさせていただき、お互いの話が盛り上がる。
10年先は私もかなりの年令になっているが、自分の実年齢よりも10年先の未来の話で夢が広がりまるでタイムマシンに乗って10年若返ったような気持ちになれるのだ。
ゲストの話の中にかなり興味深い話を聞かせてもらえる時がある。興味深いというのは、その人だけのオリジナルの話だ。
「その話、本に書いたら売れますよ!!」
「いやいや本に書くほどのことではないです」
と、流れていくことが多いのだが、私の中ではその話のこの部分だけは絶対コンテンツになるなとわかる瞬間がある。
多くのゲストは、普段通り普通にされていて、ご自身では特別なことをしているつもりはないと思われているが、その中に実は隠された面白い話(強み)を見つけることができる時がある。
25年間文筆活動の著者で電子書籍出版プロデューサーのはにわきみこ氏も「人は誰もが自分のこと(強み)をわかっていないもんです」と言われていた。
人って中々自分の強みのことは自分で気づけていないことが多い。
インタビューはタイムマシンのようだ。
もし、10年先の未来の自分がやってきて、今の自分の目の前に現れたと仮定してみよう!
10年先の自分はどんな姿になっているだろうか?
こんな時にはドラえもんのポケットがあればいいのにといつも思う。
必要な時にタイムマシーンを取り出して、10年先の未来へ行って自分の姿を確かめる。
その未来の姿を見て、今の自分は一体何をしていくのかを決める判断ができる。
上手く行けば未来の自分からアドバイスを聞けるかもしれない。
今、10年先の未来の自分になれる方法がある。
その方法とは、10年先の自分の姿をより具体的にイメージすることだ。
”人生想い通り”と言う言葉があるように、まず想うことだ。
10年先の姿を絵に書いて色をつけて、それを言語化してみよう!
既に多くの本にも書かれているのでご存じの方も多いかもしれない。
もう一つ、とっておきの方法(ワーク)がある。
”未来質問”だ。二人一組になって質問をしてもらってその質問に答えていくというものだ。今から10年後に偶然出会って、「今、どうしてるの?」と質問をしてもらってそれに0.2秒で答えいていくのである。聞き役はより具体的に深堀りをしていく。
その質問に0.2秒で答えることができるのは、普段から10年先の姿を描いていないと直ぐに答えられない。
私がインタビューの最後に毎回聞いているのはこのためだ。
10年先のなりたい自分に向かって、日々前進しているのであれば、この”未来質問”にもすぐに答えていけるだろう。
直ぐに答えられる方は、さらに今の自分の気付いていない自分の強みのことも知りたいと言われる。
尖った生き方をしている人は何事においても貪欲だ。
こういう時にこそ、インタビュアーとしてのやりがいを感じられる時だ。
マスコミなどの一般的なインタビューとは違い、私のインタビューは一つ違う点がある。
それは、ゲスト自身が気付いていない、その人の隠された強みを発見できる
発見力が必要になってくる。
まるでタイムマシーンに乗って未来の自分からアドバイスを聞けるかのように、
ゲストが望む10年後の姿に近づけるように、インタビュー後のフィードバックをすることが大切なポイントだ。
タイムマシーンに乗ることができれば、自分の望む未来の答えは直ぐにわかるかもしれないが、今の所それと同じような効果を期待できるのは、インタビューアーとしての発見力を発揮していくことになるかもしれない。
タイムマシンの使い手は実はインタビュアーなのかもしれない。