システムとは何か
システムとは何か。これを正しく理解することが良いシステム設計への第一歩だと思う。何歩でゴールするかは知らん。
システムとは
らしい。俺は日本語の"および"という言葉が曖昧でニガテ。辞書的にはandの意味だが上の定義だとorの意味で使われている。
まあそういう重箱の隅の話は置いておくとして、要はシステムとは「目的を達成するために複数の要素で構成されたモノ」であり、その構成要素はなんでもいいということだ。
じゃあシステム開発とはなんなのか。ある程度の人間なら多少の構成要素を集めてきて"システムらしきもの"を作るのは簡単だと思う。しかし、「定義された目的を成し遂げる」というハードルを越えられないがために日本人は23時の電車とバスに鮨詰めになっている。
電車の鮨詰めは無形文化財だからいいとして、23時まで会社でシステムの目的について激論が交わされているかといえばそうでもない。なんだかよくわからない仕様書のレビューに10人くらいで出席している21時。自分たちの要求定義の甘さを棚に上げて関係部署の文句を言いながら翌日の報告資料を作る22時。システムのMOEがちゃんと決まっていないことは一旦横に置いて部品の単体試験結果に目を通す23時。だいたいこんな感じである。
目標さえ達成すりゃなんでもええんよの精神。取り合えず目標を決めてえらい人に合意してもらって、あとはそれに向かってゴマカシゴマカシ頑張ろうやの精神。これが大事。
遠隔地にいる恋人と会話をしたい人向けに通話アプリなんか開発しないでいいんですよ。クソほどでかい声を出せる人間をふたり連れてくればいいだけの話ですよ。え?他の人に好きピとの会話が筒抜けなのは困る?それは要求に書いてありませんねえ。
曼荼羅を作れるか
ある程度システムズエンジニアリングに馴染んできた頃、ふいに曼荼羅を見て衝撃を受けた。これロジカルアーキテクチャやんけ。解脱を目的としたシステムの物理構造が表されている。ひとつひとつの仏様(物理要素)には役割がアロケートされている。しかも仏様はいくつかのエリアで分かれているという階層構造を持っている。さすがにインターフェースまでは表現されていないけど、これはどう見てもアーキテクチャの図的表現でしょ。1000年前にシステムモデリングと図的表現に到達した仏教徒凄すぎ。