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俺の親の家

腹一杯食べて午後のひととき

気分よく昼寝していたら

久々に夢に俺の親の家が登場。


…もう、かれこれ30年以上も前に消滅したはずの生家なんだけども

いわゆる世間一般に実家という

そのやたら無駄にデカい家で

祖父母が住むフロアで、

いつものように週末のイベントがあり

多くの来客で賑わっている。


相変わらず、母親は準備と対応に奔走し

メンヘラの兄は興奮してウロウロし

人嫌いの親父は機嫌悪く自分の部屋に引きこもり

学校から帰った俺は

愛猫のご飯である猫缶を調達するのに頭を悩ましている。という

とてもシュールで、リアルな夢だった。


登場人物はほとんど故人ばかり

生家そのものも今は無く

俺は親類縁者を断捨離した放浪の異端児である。


なんで、今頃

一族オールスター大感謝祭みたいな夢を見たのか、さっぱりわからない。


何処かで、誰か身内が鬼籍に入ったのか

即位の礼のニュースに身内を連想したのか

単にホームシックに陥ったのか

不安な心の反映なのかはわからんが


とにかく、目が覚めて

故郷から遠く離れて、ホッとしたと同時に

ああ、一人でもちゃんと生きているのだなと

自分のたくましさを感じた次第。


かつての俺なら

きっと、亡き両親や家恋しさに

半ベソかいて一日中気分を引きずっていたはずだ。


今は、もう大丈夫みたいだな。

とても冷静で

深い感謝の念しか湧かなかった。


ちょっとした白昼夢だったが

またひとつ、成長出来たかんかい?

そう思わせてくれる出来事だった。


実家という言い方はやっぱ俺には合わない。

そこは、両親の家だったし

自分の、実の家は独立してから手に入れるもの。

ずっとそう考えているから

単なる言葉だとしても

言葉にこだわる俺だからこそ


俺の親の家の話

また話すときが来たら話そうと思ふ。




2019年10月


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bluemharry
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