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『豊かさの感じ方』

【豊かさ】の感覚は人によって様々です。
ですから私が今からお話するのは、あくまで私の最近の【豊かさ】についての考えです。
少し長くなります。
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人はどうしても今の自分に「無い」ものを欲しがります。
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どうしても「あれ」が欲しい・・・私は持っていないから。
「あれ」というのは、服であったり、車であったり、家であったり、豪華な食事であったり・・・様々でしょう。
それらはごく自然な欲求であるように思えます。
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しかし、それは本当に自分にとって必要不可欠なものでしょうか?
それを手に入れた自分は本当に【幸せ】なのでしょうか?
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例えば「あの商品」を何故自分は欲しいのか?
他の誰かが持っていたから?
他の誰かより良い物を持ちたいから?
CMや雑誌で目にして、それを手に入れた自分をイメージしたらカッコ良かったから?
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しかし、それは自分の【豊かさ】の価値基準を他の人や企業に委ねていることにはならないだろうか?
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他人への競争心から手に入れたいだけなのではないでしょうか?
企業に購買意欲をあおられているだけではないでしょうか?
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人は全てを手に入れることは出来ません。
つまり、常に「無いもの」はあるのです。
【豊かさ】を「無いもの」に求めていると、永久に満足することはできません。
一つを手に入れたら、また別のものを欲しくなる。
それが手に入らなければ【不幸】と感じてしまう。
そういった【豊かさ】の求め方では、それが手に入った一瞬だけしか【豊かさ】を感じられなくなってしまいます。
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では、常に【豊かさ】を感じるにはどうすれば良いのか・・・?
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それは今自分が持っているもの、今「在る」ものに感謝と慈しみを注ぐことです。
自分を取り巻く環境に感謝と愛情を持つことです。
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宗教的な話をしているのではありません。
私自身のリアルな感性の話です。
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家の中を見渡せば・・・
昔、香港の夜市で買った龍の置物。
昔、生徒さんから頂いたパスケース。
最近買った新しいパソコン。
最近パートナーから貰った靴下。
昨年高野山で買ったネックレス型のお守り。
あと一匹となった水槽のメダカなど、
想い入れのあるものたちに囲まれています。
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また一歩外へと出かければ・・・
清々しい青空と白い雲。
鳥や猫、散歩中の犬といった動物たち。
夏はセミ、秋をコオロギなどの虫の音。
頬を触れてゆく風。
川の流れに、木漏れ日。
美しい夕焼けなど、
自然が対価を求めもせずに、感性に優しく触れてくれます。

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また日常生活を顧みれば・・・
ちゃんと三食食べられて、
雨風を凌いでくれる住居があって、
夜はベッドや布団で安心して眠ることができます。
生徒さんからお酒や食べ物といったお土産も食卓に並べます。
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私は今、心底【豊か】だと感じています。
私は今、心底【ありがたい】と感じています。
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「無い」ものを求めて、満足と不満足を忙しく繰り返すよりも、
「在る」ものに想い入れと感謝をもって得られる【豊かさ】を感じる。
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身の回りにある多くのものを丁寧に見てやることによって、それらは沢山の感慨を与えてくれます。
今すでに「在る」ものによる【豊かさ】は、今すぐに得られ、そして、持続するのです。
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【豊かさ】は自分の外の世界にあるのではなく、
【豊かさ】は自分の心の中にあります。
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そして、感謝による【豊かさ】は周囲に伝わってゆくのです。
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・・・昨今の紛争多き世界情勢や日本の社会情勢を顧みて。
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小幡良祐
Ryosuke Obata

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