大阪市内から船で行く海外(韓国釜山への旅)
大阪市内から、船で海外に行く事ができる。
大阪港国際フェリーターミナルから、韓国釜山へ定期運航されているパンスタークルーズだ。
こんな船があるよと家族に提案をしたところ「行こう、行こう!」と満場一致で賛同をいただく事ができました。
子供と休みを合わせて、早速インターネットから予約を取りました。
それからワクワクしながら出発当日を待ちました…
大阪港国際フェリーターミナル
パンスタークルーズは、港区の天保山客船ターミナルではなく、住之江区の大阪港国際フェリーターミナルから出航します。
最寄り駅であるコスモスクエア駅には、自宅から15分程で行く事ができます。
伊丹空港でも30分、関空だと1時間はかかる事を考えると、自分にとって最もアクセスが良い国際ターミナルです。
どうして今まで利用しなかったのだろう…?
それは、片道19時間かかるからです。
せっかく休みを利用して海外旅行に行くのであれば、普通は現地滞在時間を優先する筈である。
この船の旅は、往復38時間を船内で過ごす事になります。
しかし、船内も旅の一環だと考えると存分に楽しむ事ができます。さらに寝ている間に目的地についているという特典付きです。
もう、行くしかありません。
コスモスクエア駅からは、無料の送迎バスに乗って約5分。雨の降る中、無事に大阪港国際フェリーターミナルに到着しました。
フェリーの代金はネットにて支払い済みの為、パンスタークルーズ社の窓口では乗船チケットを受け取るだけです。
大阪港国際フェリーターミナルには、釜山に帰る韓国の方も沢山いらっしゃいました。
箱で買ったカップ麺やお菓子などを沢山持っている所を見ると、飛行機よりも手荷物に関しては緩い感じがします。
乗船時間が来ると、みんなぞろぞろと出国審査を通過して再びシャトルバスに乗ってフェリーの目前まで移動します。
そして、長いエスカレーターを上ってパンスタードリーム号の船内へ。
フロントで乗船チケット見せて、部屋の鍵を受け取ります。
船内には、レストランや24時間のコンビニ、免税店にお土産売り場、カラオケに大浴場、ダンスや歌のショーが見られるステージと至れり尽くせりです。
この船内で楽しく過ごしている間に、韓国釜山に到着してしまいます。
「良い事しかないじゃない?」と思うのですが、一つだけ難点があります。
波が高い日は、瀬戸内海を出てから結構揺れるのです。
そして、我々の乗船した便も揺れに揺れました…
今まで船酔いをした事がなかったのですが、今回初めて船酔いを経験しました。若い頃から三半規管には自信があったのですが、ここ最近眩暈が出たり老化による機能低下を感じていた事もあってかなり苦しめられました。
こんな事なら、すぐ酔い止め(トラベルミン)を飲めばよかった。
後悔とともに、ベッドにうつ伏せになって朝を迎えました。
釜山国際旅客ターミナルに到着
カーテンの隙間から射す日の光で目を覚ましました。
空は晴れ渡り、波は穏やかになり、我々は無事に韓国釜山に到着する事ができました。
「昨日の夜、すごい揺れたなぁ…大丈夫やった?」と、二人に聞いたところ妻は事前に酔い止めを飲んでいたとの事で、船酔いで苦しんでいたのは私だけだった様です。
さらに子供に関しては、平気で朝食ブッフェを楽しんでいた様子。若いって元気でいいなぁ…
入国審査も無事に終えた我々は、港の両替所で1万円分をウォンに換金して、地下鉄で宿泊する釜山観光ホテルを目指しました。
地下鉄は、切符を購入する事は簡単でしたが改札を間違えて反対側のホームに入ってしまいました。
すぐにGoogle翻訳を使って駅員さんに間違えて入ってしまった事を伝えて、何とか正しいホームに行く事ができました。
ホテルにチェックインした後は、GoogleMapで近場の観光地を検索して、松山海水浴所へ市バスで向かいます。GoogleMapはどのバスに乗れば目的地に行く事ができるのかを、即座に教えてくれます。
スマホの普及によって、海外旅行のハードルは相当に下がったように感じます。
松山海水浴場(ケーブルカー&スカイウォーク)
市バス(1,700ウォン)に揺られて、約20分で目的地に到着しました。
高層ビルが立ち並ぶ大都会にもかかわらず、すぐ傍には本当に美しい海水浴場が広がっています。
もちろん時期的に海水浴はできませんが、この松山ベイエリアには海上ケーブルカーやスカイウォークといった魅力的なアトラクションがあります。
足元から海面が見えるスカイウォークを歩き、屋台でシナモンの効いたホットクを食べ、海上ケーブルカー(日本でいうロープウェイ)に乗車する。
もう楽しすぎます…
海上ケーブルカーを下車した岩南公園乗り場側は、松島スカイパークと呼ばれる観光スポットです。
こちらも見所が沢山ありました、日が暮れるまで海の近くを歩きまわって再び市バスで南浦洞へ戻ります。
冷えた体を温めるために、南浦市内の繁華街BIFF広場で本場の参鶏湯をいただきました。
グツグツと煮込まれた柔らかい鶏肉の中には、もち米がいっぱいに入っています。味を自分で調整しながら好みの味に仕上げていきます。美味しくないわけがありません。
再び屋台でホットクを食べて、お土産を買ってホテルに戻りました。もうカロリーオーバー、食べ過ぎです。つい最近の健康診断でも、コレステロール値が高かったのに…
しかしホテルでも、子供がスーパーマーケットで購入したお菓子を開けてお菓子パーティーが始まりました。
そうだ!
もう、旅行中は好きなだけ食べて良い事にしよう。
エアリアルとポポロンみたいなお菓子を食べて、オレンジジュースを飲みました。本当に旅行は楽しいなぁ…
気が付くとベットで眠りについていました。
龍頭山公園&釜山ダイヤモンドタワー
最終日はフェリー出航時間の90分前に、ターミナルで手続きをする必要があるので13:30には釜山港に到着しなければなりません。
あまり遠くにはいけないので、ホテルのすぐ傍にある龍頭山公園&釜山ダイヤモンドタワーへ向かいました。
どうしても1973年に建造されたタワーは古く、目新しさは感じられませんが初めて釜山を訪れた我々にとっては素晴らしいものでした。
地上120mの展望台からの景色はもちろん、数年前にリニューアルされた事もあって、タワー内にはフォトスポットも沢山ありました。さらに謎解きの要素もあり、楽しんでタワー内を散策する事ができました。
まだ時間には余裕がありました。よって南浦洞でお土産を見て、ホテルの近くでトック入りのスープとミルミョンという韓国の冷麺(温かいのも選べる)を食べました。
そろそろ時間が近づいてきました、ホテルで預かってもらっていたスーツケースを受け取って再び釜山港へ…
最寄りの地下鉄の駅に着くと、手持ちの小銭では切符代が足りない事が判明しました。券売機はクレジットカードも使えず、周辺に両替商もなくホテルまで戻るのもちょっと面倒です。
ここで、先ほど釜山ダイヤモンドタワーから釜山港を見ると思ったよりも近かったので「2駅位なら歩いて行けるんじゃない?」という無謀な戦略が立てられました。
「そうやなぁ、食べ過ぎたし歩いて行こうか」
通常ならば、タクシーに乗るという戦略が立てられる筈ですが、出航時間まで余裕があった事と、海外でタクシーはぼったくりに合うという我々の誤った固定観念がありました。
実際に歩いてみると中々の距離がありましたが、何とか30分程歩いて釜山国際ターミナルに到着しました。
やはり、地下鉄かタクシーをお勧めします。
再びパンスタードリーム号で19時間
同じ轍を踏まないように帰りのフェリーでは、乗船してすぐに酔い止め薬を飲みました。
お陰さまで、帰りは全く酔う事なく大阪港まで帰る事が出来ました。
皆さんはフェリーで韓国釜山に行ってみたくなりましたか?
もちろん時間も余計にかかって、船酔いのリスクもあると聞けば「私はちょっと遠慮しておきます…」となるかもしれません。
しかし、フェリーで韓国釜山の旅はとても楽しかったです。
私達はまた行きたいと思いました。もちろん船酔いの危険性があり酔い止めが必須ですが、それを超える楽しさが船の旅にはありました。
ベットで眠りにつき、目が覚めると外国に着いている。この何とも言えない感動をぜひ一度お試しください。
動画も作成したのでご覧いただければ幸いです。
おわり