見出し画像

新たな外国語ができるようになるのはどうすればいいのか問題

ということを最近考えるので書いてみます。

① 授業を休まない

黒田龍之助先生の著作に以下のようなお話がありました。

「ミールの授業はどのクラスも週2回だった。昔の習い事に比べれば少ないが、それでも週1回がふつうの外国語教室が圧倒的な中では、絶対的に多い。
 社会人の場合は週2回が厳しいという人も多いから、週1回にしたほうが生徒は集まる。それでもミールは絶対に週2回であった。
 
 週1回の授業でも効果がないわけではない。ただしその場合は、少なくとも2年間は休まず勉強することが条件である。
 わたしは後に、新宿にあるカルチャーセンターでセルビア語を2年半、チェコ語を3年、どちらも週1回のコースで学習したが、それが曲がりなりにもうまくいったのは、ロシア語の知識に支えられたことに加え、週1回の授業を休まず2年以上続けたからである。

(現代書館HP 「第8回 2-4 笑えない笑い話との格闘(その4)」より。2021年5月15日アクセス。)

黒田先生の連載は本になったので、詳しくはこちらの本をご参照ください。

語学学校のようにレベル別にシステム化されていたり、英会話の個別指導特化型スクールで先生が同レベルでたくさんいらっしゃるなら話は別なのですが。

語学を家庭教師や個人的に先生にお願いして習うというのは、先生のご都合が絶対的な優先事項です。

普通、先生のレベルや専門分野が豊富になるにつれ、ご自身の専門分野を使った仕事がしたいものですし、生徒さんは結構カジュアルにやめてしまうこともあるので教えることを専門にしてゴハンが食べられて生活ができるかというのはまた別問題です。

初級や発音を地味に教えるというのは教える側にとっても修行みたいなもので。色々な刺激や気づきももちろんもらえますが、基本的には「あなたがそんなに勉強したいのであれば協力しますのでこの時間にいらしてください。お代は最低これくらい頂ければいろんなことをやりくりしてあなたのために時間を作ります。」という形で成立します。

私はヒヨコ教師1年目なのでともかくとして、外国語の業界はものすごく時間がかかるので、この道20年、30年、50年の先生がたもいらっしゃるわけで、個人的にお願いするということはそれが普通。という話です。

なので先生や学校の提示の時間割に合わせてできる限り仕事や家族の時間を調整して、なにがなんでも授業の時間に来て座っている。というのは続けていく上でかなり必要なスキルと思います。
予習復習をどのくらいやるかより優先度は高いと思われます。

私はミールの生徒だった当時息も絶え絶えで結構休んでいましたが、それでも続いたのはご引退間際の東多喜子先生の情熱と気迫を本当にたくさんいただいたからです。そしてミールの他の講師の先生がたも私にたくさんの授業やアドバイスをくださったり、ラジオ講座出演時の資料をくださったり、応援の言葉をくださったりしたからです。ここには書ききれないくらいたくさんの先輩にいろんなお心遣いをいただきました。
これはただただとても運が良かったことで、完全に初心者の状態から休みながらもロシア語が続いたこと自体、後年師匠にも大変驚かれたぐらい、かなり特殊な事例と思います。
当時休まず通っていたら今もっとレベルが高かったと思います。

ちなみにオンラインレッスンの生徒さんのなかには、PC環境や時間が合わない場合はわざわざインターネットカフェの個室からアクセスされる方もいます。それぐらいしてでもきてくれるからこそこちらも何かあったときは融通をきかせてロシア語を勉強したいという意欲にこたえようと思うわけです。

語学や通訳のスキルというのは、料理の修行じゃないですが諸先輩方から技を盗むという面もあるので、休まず通って信用を築いているからこそ、ある日突然師匠から情報をいただけたり、著作や入手不可能な貴重な資料を譲っていただけたり、諸先輩方から資料やノウハウやチャンスをいただけたり、するわけですね。

特に学習人口や先生が少ない外国語であればあるほど、丁稚奉公的、修行的要素は大きくなるので、同じ学費を出していても、どうでもいい態度で授業に行っていたら消化不良になるだろうので先生からそんなにたくさんの情報は自動的に出てきません。

ミールの恩師・東多喜子先生は「頭がいたくても構いませんので授業にいらしてください」と私に仰っていました。「予習ができていなくても構いません、頭が痛くても構いません、授業にいらしてください」と。なので飲み会で欠席するなど論外です。

ラジオ講座やテレビの講座だったら予習復習ができているかどうかに関わらず溜めずに毎週聞く、ということと思います。

②テキストをノートに書きだす

格変化や文の構造などなど。

③イヤというほど音源を聞く

④イヤというほど発音する

⑤予習時期を早くする。

授業を迎える前に2、3回繰り返し、授業後にも定期的に復習する。

高校の定期試験みたいなもので。

授業の1,2日前から該当頁をはじめて開いて学習する一夜漬けスタイルは、多分授業が終わったら1時間で頭から抜けます。

理想論ですが本当は1か月、2週間ぐらい前に一度自習して覚えて、授業1週間前に一度完璧に覚えて、授業前に完璧に覚えなおして、それで授業を迎える、授業後も定期的に復習する、くらいが理想なのかもしれません。

でも普通自分一人ではそううまくいかないので、ミールでは教科書を、試験に合格するまで何度も繰り返していたわけですね。自分でやると一般的にはどうしても暗記や暗唱が甘い詰めになってしまうので、費用を払って先生に見張ってもらうことで必死に予習してくるわけです。

わたしのレッスンでは単語テストを提出してもらいます。既習の方には採点は自分でやってもらう場合もありますが、これは人に見られるという緊張感を以て予習しないとやはり追い込んで予習しないため。

人生も語学の勉強も長いので、授業ごとに必ずしも毎回完璧に予習出来ない場合もありますが、①に書いたような理由でやっぱり続けることで相乗効果があると思います。

⑥移動の時や休憩時に音源を聞く

詳しくはこちらの記事で先日書きましたが。

スマホ以外に音源を入れて電車にのっているときや、家でくつろいでいるときに音源を常に再生する。

スマホやタブレットだと充電残量が気になってついつい自分を追い込む勉強は再生しないものです。最近のスマートフォンはスイカやパスモ(交通系ICカード)やら、その他キャッシュレスでお金を払う機能が入っていたりするので、充電切れると結構外出先で困りますよね。

あるいはスマホというのはあまりに便利なので、開くたびにSNSやYoutubeやら詰将棋アプリを開いてしまうので勉強する前に時間が溶けます(自分の経験)。

なので充電切れの心配がないmp3プレイヤーやCDラジカセなど、あると勉強がはかどります。先日、この↓ラジオ兼mp3プレイヤーを買ったのですがすごく小さくて軽くて楽しいです。USBに自分が繰り返し聞きたいロシア語のmp3データを入れて持ち運びます。もっとはやく買えばよかった!!


⑦なにはともあれ続ける

「迷いながらでもいいから続けなさい、続けていたらチャンスが来た時にぱっと乗れるから。」とこれも東多喜子先生が私に下さったお言葉です。


また思いだしたら書き足します。

ここから先は

0字

¥ 300

Спасибо Вам большое:)♡!!! ありがとうございます:)♡!!!