【オランダ移住 vol.34】オンとオフ
先日、2階洗面台の配管詰まりが直って、入居5ヶ月経ってようやく借りたアパートの大きな問題はあらかた片付いた。
入居してすぐ様々な不具合をリストアップして大家に伝えたのだが、その中の一つに「ドアベルが鳴らない」というのがあった。来客や宅配が来た時に押すピンポーンと鳴る呼び鈴のことだ。
前の住居者はドアベル鳴らないくて大変じゃなかったのかな。
不思議に思いつつも直してもらい、しばらく暮らしてきたこの前、なぜドアベルが鳴らない状態だったのかが分かった。
以下は有料記事で…
というのは一度書いてみたかった冗談で、その理由とは
ピンポンダッシュ。
国王誕生日とか大きなお祝い事があると、狭い中庭を挟んで反対側にあるパブに人々が集まって遅くまで飲み明かす。
酷いときは午前2時3時まで騒がしさが続くが、幸せに飲んでいるのに水を差すのも良くないと思い、家の前まで来て騒ぐようなことでもない限りは我慢するようにしている。
が、ピンポンダッシュは別だ。
真夜中にようやく寝付けたと思ったら…
ピンポーン!
と大きな音が鳴る。
慌てて飛び起きて時計を見ると午前1時半。寝ぼけた頭でドアベルが鳴らされたことを理解する。
ズボンを履いて玄関を開けるとそこには誰もおらず、路地奥にあるパブでは人々がまだ騒いでいる。
やられた…。
というようなことが別の日にも繰り返され、先日は鳴らされてから10秒ほどでドアを開けるとパブと反対方向に歩いていく若い女性2人が目に入った。
急いで追いかけて「ヘイ、いまうちのドアベル鳴らした?!」と聞くと、「いや、わたしたちじゃないよ。男の子たちが鳴らしてダッシュで逃げて行ったよ」とのこと。
あ、そうですか。それは失礼しました。
鳴らすほうも住人にすぐ出てこられて捕まるのは嫌だから、鳴らしたらそりゃダッシュで逃げるわな。だからこそピンポンダッシュだ。
妙に納得しながらその日はなんとか寝て、翌日さっそく対策に取り掛かった。
ベルのオンオフを手動式にするのだ。
元々の配線の途中に使わなくなったライトのスイッチを流用して繋ぎ、30分ほどで手動でオンオフができるようにしてみた。
さっそくスイッチをオフにして外に出てドアベルボタンを押してみると音が出ない。
今度はオンにしてボタンを押すと、ピンポーン!
よかった。これでしばらくはピンポンダッシュに悩まされることはないな…
と思ったら、それからしばらくして件のパブは経営者が引退したいとかで閉めることに。
いまは絶賛改装中だけど、またパブとして再オープンするにしてもそれはまだだいぶ先のことになりそう。
というわけで、せっかくスイッチを追加したドアベルも当分はオフにすることはなさそう。
それにしても、いまだにピンポンダッシュをやる輩がいるとは…これはオランダ特有なのか、あるいは学生が多いうちの町に限ってのことなのか。
リサーチを続けてみたいと思う。ピンポンダッシュをされるのはもう勘弁してほしいけど。