演奏が上手いということ㉕

今日は昨日の続きを書きたいと思います。

まことしやかに「絶対音感」ということが言われます。

ちなみに興味はないでしょうが、自分には絶対音感はありません。

でもそもそも「絶対音感」って何のか、という問題は残ったままなんですよ。

昨日書いた通り、現実の音楽では標準音すら変動する(何故か自分はその変動には敏感)。

真の意味で絶対音感を持っていたら、標準音の変動に耐え切れない。

だからA=440でないと耐えられない人が出てくるんですよ。

それっていいことなのか。

間違いなく違います。

A=440だとして、完全な絶対音感で聴くならば、他の音がこの標準音に沿っていなければ、単なる「おかしな音」。

実際に重要なものは「相対音感」です。

実は「絶対音感」を持っている人は極めて僅かですし、そんなものを持っていても何の役にも立たない。

自分自身、半音の1/60位の音程は聴き分けられますが、それ自体には何の意味も持たない。

はっきり言うと「絶対音感」を持っているという人の大半が「相対音感」しか持っていない。

「絶対音感」ということ自体、むしろ耳が悪い証拠にしかなりません。音が何ヘルツすれたかどうか気にしてもしょうがない。

実際に古楽は半音低かったというのが定説なのに。

もしそれを持っていても「絶対音感」は実際の演奏においてはむしろ邪魔な存在と言っても過言ではありません。

「音楽」が気持ち悪いものに聴こえるはずです。

で、細かい音程の違いが分かったところで、次の音が間違っていたら何の意味もありません。

そこで必要になるのは「相対音感」。

実音程が分かったところで、それ自体には何の意味もありません。

誰も音叉で計測されるような正確な音など求めてはいない。

まあ当たり前の話ではあるのですが、相当勘違いしている人が多いので、明日からはこの点を軸に話を進めていきたいと思います。


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