好きなミュージシャン(邦楽編)⑥
やはりJ-POPを語るにはこの方は欠かせないですね。
竹内まりやさんです。
初期の頃から最近まで、この方の曲はあらたか聴いているんじゃないかな。
初期と言えばやはり「象牙海岸」ですね。アレンジは古いけど、構成自体は完全に洋楽よりですね。サビの間に挟まれた部分が転調しているのですが、その途中の浮遊感がたまらなく好きです。
SONGSか何かで特集やっていた時、「象牙海岸」のリメイクなのかな、原曲とは違うアレンジの曲がエンディングに流れていて、やはりいい曲だなあと実感させられました。
後は「September」ですね。2曲とも林哲司さんの曲ですが、やはりこれも洋楽的な構造で、Bメロがないのですが、これは完全に戦略的にやっていたんでしょうね。
「悲しい色やね」なんて典型的なAメローBメローサビのパターンですから。
あまり知られていない時代の曲ですが、その当時では数少ない自作曲の「Farewell Call」も名曲ですね。正直初期の自作曲はあまり好きではないのですが、この曲はいいですよ。
で、結婚以降は自作曲が中心になる訳ですが、やはりソングライティングのセンスは凄いですね。
「ラスト・デイト」とか個人的には好きですが、他の方への提供作品がまたいいんですよね。
一番好きなのはむしろご本人が歌っている方が多分有名な、松たか子さんに提供した「リユニオン」という曲です。
△7が多く、雰囲気的にはボサノバっぽい感じで、ノンダイアニックコードの使い方が上手いなあとつくづく感じさせられます。最後の方のアコギのハーモニクスがまたいいんですよ。
ご本人の歌っている曲より遥かにいいんですよ。つくづく「アレンジの重要さ」を感じさせられる曲です。
よく竹内まりやさんにとっての山下達郎さんの重要性、ということが語られますが、自分自身は少し違う印象を持っています。
確かに「純愛ラプソディ」辺りを聴くと凄いアレンジだなあ、と思うのですが、得手不得手があるような印象です。
引き出しに入っているものは多いのですが、引き出し自体の数は皆さんが感じているほど多くないのでは、と...。
牧瀬里穂さんの曲に「ミラクルラブ」という曲があるのですが、どう聴いても牧瀬里穂さんの歌はお上手とは言えないのに、セルフカバーの方が作品としての魅力にはかける印象です。
ちなみに牧瀬里穂さんの曲のアレンジは小林武史さんなのですが、むしろ歌が上手くないところまで計算してアレンジしているようなイメージです。
で、こちらを先に聴いてしまうと、セルフカバーの方は「特徴のない作品」のように感じてしまいます。
まあ好みの問題もあるのですが、同じ人がアレンジをし続けると「マンネリ化」するのかもしれません。
この辺は難しいところで、山下達郎さんのアレンジも含めて竹内まりやさんの作品になっている要素も否定出来ないので、難しいところですね...。
で、このシリーズもどうもいまいち感が否めないので、今回を最後にしたいと思います...。