作曲・編曲53
今日は昨日が3/4の曲だったので、引き続きという訳ではありませんが、今日も同じでいきたいと思います。
最近またトラブルを起こした鬼束ちひろさんの「King of Solitude」です。
昨日の「愛詞」どころではない位、遥かにマニアックですね。多分ほとんどの方が知らないと思います。シングルでもなんでもない、アルバムの中の曲ですから。
というか、この曲の入っているアルバム、シングルが一曲も入っていないんですよね。
だから一応MVはあります。安上りな印象ですが(笑)。
この曲、なんだか不思議な曲なんですよね。サビの部分の半音進行が好きなんですが、他の部分をとると、コード進行的にそれほど難しい部分はないと思います。
ただ何だか聴くと狐につままれたような気分になります。
一つはっきりした理由があって、この曲、2コーラス目のAメロが1コーラス目の半分までで終わっちゃうんですよ。でBメロに行ってしまう…。
そもそもAメロ・Bメロ・サビの長さのバランスが一般的な曲とは違っていて、Bメロが短い印象です。
だからAメロまで半分になってしまうと、AメロとBメロが一体であるかのように聴こえてくるのですが、歌の入る頭が違うから、あれ?っと思ってしまいます。
鬼束ちひろさんが意識してやっているのかは分かりません。ああいう方ですし。
ただこの部分が非常に効果的なんですよね。
どことなく不思議な感じが曲調と合っているように感じます。
いわゆる「鬼束ちひろ」的な曲とは違って、ダークさがあまりなく、静けさの中に「優しさ」や「暖かさ」が感じられる、清らかで美しく幻想的な作品です。
だからこそこの2コーラス目が一種の「ひっかかり」になって効果的なんだと思います。
そうは言ってもご存じない方の方が圧倒的に多いでしょうから、是非一度聴いてみてください。
ああ、こういう世界も描けるんだ、ということが分かるだけでも収穫はあると思います。
まあだからと言って、鬼束ちひろさんがやっていることがおかしいのは否定できませんが(笑)。
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