演奏が上手いということ⑦

今日はこのテーマに戻ります。

敬愛するJeff Beckの「Scatterbrain」を取り上げたいと思います。

いわゆる「難曲」とされていますが、実はそれほどでもない。

割と運指が楽なのと、音の粒が明確でなくても聴けてしまう曲だから、何となくで弾ける曲です。

ただJeff Beck自身この曲はピック弾きなんですよね。

Jeff Beck、昔はピックも使っていたそうですが、晩年は基本指で弾いています。

でもこの曲は晩年もピック弾きです。

ただライブだとスタジオ盤より早く弾いていた、とも言われていますが。

たぶんこれは指では弾けないと思います。自分自身本職はベースだからギターも指弾きですが、この曲はやはりピックを使っていました。

ベーシストが何故この曲を弾くのか、という点は放っておいてください。

弾いていて気持ちがいい曲なんですよ。だから弾きたくなる。

実際には曲自体も複雑な曲なのですが、それが故に分かりにくい曲とも言えます。

「曲芸」の類にしか思えない方の方が多いかもしれません。

大体曲名が「Scatterbrain」ですから(笑)。

基本Jeff Beckって自分が演奏していて気持ちいいかどうかが判断基準なんですよね。

たぶん。

実際に「Love is Blue」(「恋は水色」というタイトルで有名な、イージーリスニングとかいう音楽の代表作)も弾いている位ですから。

正直これは良く分かりません。好きだから弾いたのでしょうが、Jeff Beckが弾く必然性はないでしょう。大体あの手の音楽苦手だし。

こういう「型に縛られない」ところが魅力なのですが、聴き手の立場からすれば、「People Get Ready」の方がいいように思えます。

やはり「分かりやすい」し。実際自分もこの演奏の「エモさ」、好きですから。

こう考えていくと、「Scatterbrain」が名演なのか、という疑問にぶつかることになります。

明日はもう少し「テクニカルな演奏がいい演奏なのか」という問題について考えてみたいと思います。

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blue but green
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