空間認識⑲

曲自体は明日説明する曲の方が先に制作しているのですが、リメイクしているので、アレンジ順だと次はこの曲になります。

まあ自分のジャケ画をYouTubeに投稿してしまう、ということ自体がいかがなものか、という感じですが、当時は何も考えていなかったんでしょうね(笑)。

まあ画像はどうせ静止画なんで置いておくとして、この曲はいい部分と微妙な部分が混在してますね。

あくまでも「空間認識」といった面についての話です。

曲自体は好みが分かれると思います。詩が「日常」を語った詩なので、「弱いメロ」を敢えて付けているので、大きく展開する曲ではないからです。

で、この曲の「空間認識」ですが、まずアコギとピアノを対比させるためにピアノを左、アコギを右に寄せています。イントロの部分はこれがいい効果をもたらしていると思います。

ただあまり良くないのはチェロを右に寄せた点でしょう。

特にアコギとチェロとピアノが全て鳴っている状態だと右に音が偏ってしまい、バランスが良くないように感じられます。

まあその時々でPANの設定を変えればこのような問題は発生しませんが、やはり自分自身としては、楽器の演奏者があちこち移動するのは好きではないので(というか当たり前の話だと思っていますが)、このような方法はまずとりません(笑)。

ただ微妙なのが、こうした場合、冒頭でチェロが入る前までの部分が左によりすぎるので、この辺をどう考えるか、だと思います。

オルガンの音は「全体を包む音」だから、やはりセンターに置くしかないでしょう。

話が逸れますが、このオルガンの音も一つの重要な要素になっていると感じています。

ミックスバランスとしてはかなり抑え目にしていますが、ここが結構ポイントになっていると考えています。

空間系エフェクトに過剰に頼らなくても、「小さい音」というのは遠くから鳴っている音に聴こえやすいんですよ。まあ当たり前の話ですが、距離が離れれば離れるほど、音は小さく聴こえるものですから。

これは曲に奥行きを持たせる方法の一つの例だと考えています。というより、空間系エフェクトがふんだんにかかっているのにミックスバランスが大きいと、それだけで不自然になります。

ボーカルお風呂リバーブ化(やたらとボーカルにリバーブをかけた結果、いかにもお風呂で歌っているように聴こえるボーカルのことです)の原因はここにあります。

で、オルガンですが、このパートがうっすらと鳴っているので、全体の音に統一感を与える、という役割も果たしています。

で、左右のバランスの問題に話を戻しますが、これを解決するのは、実はそれほど難しい話ではありません。

チェロを中央に配置すればいいんですよ。ボーカルより後ろの位置で。

そうするとバランスがずっと良くなると思います。そうした場合曲の後の方でややバランスが悪くなる部分がありますが、その辺は気にしなくていいのです。

曲って聴き進むと、あまり細かいことが気にならなくなってくるからです。

やはり冒頭部の印象が強く残るものですから、そこを考えて組み立てるのがいいんだと思います。

じゃあなんでこんな配置にしたのか、と言われるかもしれませんが、この曲を制作した頃はそこまで考えてなかったんですよね(笑)。

ただ実際にそこまで考えていたとしても、チェロをセンターに持ってきたかというと、持ってこなかったような気もしています。

何だかチェロって右から鳴っている方が生理的に落ち着くんですよね(笑)。

ほぼ書きたいことを書いていて、読んでいただけることも期待していませんが、もし波長が合えばサポートいただけると嬉しいです!。