空間認識⑱
で、次に制作した作品です。
「Someday」という曲です。
画像が暗くて何を表現したいのか良く分からない画像ですね(笑)。
一応夜の中の希望、というイメージなのですが、完全に画像の選択を誤ってます(汗)。
曲についての解説は以前どこかに書いたと思うので、万が一ご興味があれば調べてください。自分でもいつ書いたか良く分かりません(汗)。
ボーカルとアコギだけの曲なので、そもそもこれをどうするの?、と思われるかもしれませんが、この組み合わせでも、考えられるパターンは何個かあるんですよ。
まず2つとも同じところから鳴らす、という方があります。弾き語りだとこう聴こえる、的なイメージですが、これをやってしまうと平板な音に聴こえると思います。
やはり、別のところから鳴らした方が、響きとしては綺麗に聴こえると思います。その上、この曲だと「弾き語り」というイメージでもないでしょうから(笑)。
2つとも中央に置いて、距離感で空間性を持たせる、という方法がまずあると思います。
もちろんこの場合、ギターが前に出ることは無く、ボーカルを前に出す、という選択になると思います。
ただその場合、やはり空間認識という観点からすると、結構難しい作業になると思います。
明確な差異を持たせようとすると、左右を使わない分、どうしても2つのパートの間に距離感を持たせようとすると、極端に差を付けないと分かり辛くなります。
もちろんこれがいくつかのパートによって構成されている作品であればそれほど難しくはなりません。
例えばボーカルとストリングス4本だったとすれば、「あり」だと思います。奥でストリングスがなっていても、それは全体的な雰囲気を形作るものとなり、ボーカルがくっきりと聴こえるからです。
この場合完全にボーカル主体の作品になります。
ただこの曲の場合、もちろんボーカル主体ではありますが、結構ギターがボーカルとは対称的な音を弾いているので(詳しくは過去の記事に書いた通りですが、いつ書いたかは忘れました(汗))、どちらも前に出さないとアンバランスになるはずです。
「主張している音」を奥に置くと、何をしたいんだか分からない曲になるんですよ。
なのでこの曲の場合、PANをどう使うかがポイントになると思います。ただこの編成の場合、あまり極端なPAN振りは止めた方がいいでしょうね。
というのも別々の2つのパートをそれこそ完全に左右に振ってしまうと、曲の一体感が無くなってしまうんですよ。
2パートだけで出来ているが故に、その2つの間を繋ぐものがないからです。
なのである程度一体感を出すためにはPANの振りは一定範囲内に収めた方ががいいんでしょうね。
もちろん「敢えて離す」という考えもあると思いますので、この辺はその曲をどう捉えているか、に関わってくると思います。
この曲の制作時にはあまり深く考えてはいませんでしたが、そう考えると少なくとも「空間認識」という点においては、良く出来ているのかなあ、と考えています。
自分の妄想かもしれませんが(笑)。