カバー⑧
昨日は鬼束ちひろさんの「守ってあげたい」でしたが、引き続き今日も松任谷由実さんで、今回は「あの日に帰りたい」を取り上げてみたいと思います。
で、とりあげるカバーは徳永英明さんの作品です。
何故かというと、昨日取り上げた鬼束ちひろさんがライブで歌っていた「なごり雪」でピアノを弾いていた坂本昌之さんがアレンジをしているからです。
ピアノの方は多分だけど(笑)。
二つも繋がりがあれば、選んでも不思議ではないでしょう。
ってこじつけ感も正直あるような気もしますが(汗)。
というか本当は坂本昌之さんというアレンジャーが好きだ、というのが大きいのですが(笑)。
平原綾香さんの「Jupiter」で有名な方ですが、それよりもJUJUさんの「Distance」といい、鬼束ちひろさんの「蛍」といい、オーソドックスながら優れたアレンジャーといっていいと思います。
あ、アレンジの話する記事じゃないですね。すみません(汗)。
聴くとやはりアレンジは良く出来ていると思います。
でも何か違うんですよね。
なんだかどんよりとして暗いイメージです。
もちろんこれには理由があります。
「あの日に帰りたい」って元々暗い作品なんですよ。もちろん歌詞による部分が大きいですが、やはり短調であることが大きいでしょう。
昨日取り上げた「守ってあげたい」だと長調ですから、鬼束ちひろさんがダークな部分を持ち込んでも、いい感じに作品に影が差すところで落ち着くんですよ。
ただやはり「あの日に帰りたい」のような短調で、かつちょっと怖いような歌詞の曲をストレートに表現しようとすると、救いようがない位に暗くなります。
で徳永英明さんの作品の場合、まさしくそうなっているんですよ。
アレンジ自体は良く出来ているんですが、アレンジが曲と同じ方向を向いているから、どうしても暗くなり過ぎます。
その点オリジナルは、間違いなく「古いアレンジ」で、今では有り得ないアレンジですが、曲の持つ暗さを中和させるために、さらっとした軽めのアレンジにしているんですよね。
これはカバーがどう、というよりやはりオリジナルが凄いんだと思います。松任谷正隆さんの力が大きいのかと。この辺はセンスなんでしょうね。
この曲のカバーはこの辺を意識しないと恐らく同じ結果を招くでしょう。
自信がない限りやらない方がいい曲かもしれません。
小野リサさんのカバーも好きですが、やはり妙に暗いですからね。
でも色々聴いてみるといいカバーもありますね。個人的には今井美樹さんのカバーが一番好きかな。アレンジが程よく軽めなのと、今井美樹さんの柔らかい声質のおかげで、ちょうどいいバランスになっているように感じます。
何だか別の人の曲を最後に語ってしまって、何の話だか分からなくなってますが、まあいつもこんなものだし、まあいいか(笑)。