2019年以降⑤
とりあえず3組並べてみたので、今日からはその総括編+α的な感じで書いてみたいと思います。
まずOfficial髭男dismとKing Gnuは「対比」されるべき存在だと感じています。
基本的にやはり「バンドサウンド」を意識しているし、かつこれまでの「バンドサウンド」とは一線を画しているからです。
明らかにそれまでの「バンドサウンド」の音から離れているし、むしろ意図的に避けているようにも思えます。
まず確実に言えることは2組ともブラスセクションを積極的に利用していることだと思います。
最近の「バンドサウンド」って「バンドサウンド」を意識するが故に、通常のバンド編成の音を中心に組み立て、足りない部分を他のパートで補う、というパターンが多かったように感じています。
あくまでも他のパートは「補完的」な役割にしている傾向が強い、というっ感じです。もちろんキーボードなりシンセの音を使わないと物足りなくなりやすいので、使うことの方が圧倒的に多いですが、あくまでも「足りない部分を足してあげる」という印象です。
そういったサウンドと比較すると、この2組とも、例えばブラスセクションを多用することも多いですよね。いわゆる「バンドサウンドに対する「拘り」が少ないように感じられます。
もちろん目的は「音楽」なので、必要であれば使うべきなので、これは方向性としては、いいことだと感じています。
やはり音楽の作り手側であれば、余計な制約など考えずに、必要な音を必要なところで使う、当たり前のようですが、これってなかなか難しいんですよ。
こういう感覚で音楽を制作するのであれば、自分の作品を客観視する必要があります。ただ実際には、なかなかミュージシャンってそういう視点を持ちづらいんですよね。どうしても自分達の「拘り」のようなものがあって、それが客観的に音楽を「考える」ことを妨げているように感じます。
やはり自分にとって「好きな音」というのはあるので、意識していないと自然とそちらに傾いていってしまうんですよね。
そういう意味から考えると、やはりこの2組は傑出した存在と言えるでしょう。