作曲・編曲⑪
今回は更なる編曲者の地位低下をもたらした現象について書きたいと思います。
新しい層の編曲業への参入です。
DAWの普及と共に誰でも「聴かせられる」作品制作が可能になってこととも関連しているのですが、いわゆる「セミプロ層」のミュージシャンがここに参入するようになってきたんですよ。
やはりこういう層はミュージシャンだけでは食えない訳で、副業をしなければならないのですが、その副業として編曲を行なうようになりました。
やはりミュージシャンだから、全然関係ないバイトをやるより、編曲が出来れば、これで稼ごう、ということになる訳です。
でその結果、価格崩壊が起きるんですよ。
そもそもバイトみたいなものなので、はっきり言って出来はピンキリですが、かなりお安くやってくれます。
で、プロの編曲者でも、やはりそれだけだとやはり苦しいので、アマの編曲を引き受けることもやっている方も多いです。
でもこの2つの間には大きな違いがあります。
出来の問題ではありません。プロと違い、セミプロの場合、いわゆる「中抜き」がないんですよ。
中抜きがない=直接取引ですから。
実はセミプロがお安いのも、その辺の事情があるんですよ。
ただ、あまり詳しくない方にはお勧めしません。運が良ければいい方と巡り合えるかもしれませんが、依頼者に対し「この人知らないんだなあ」と思うと、適当に仕上げる方も中にはいますから。
ただその方の作品を聴けば、どんな感じのアレンジが得意か、とかは分かるので、オーダーが明確に出来れば、依頼する価値はあるかもしれません。
まあオーダーが明確に出来るのであれば、自分でアレンジした方が早いかもしれませんが(笑)。
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