古い音・古くない音③
今日はストリングスについて考えてみたいと思います。もちろん弦楽器を指している訳ではなく、バイオリンやチェロのことを指しているので「ストリングス」としています。
まああまり深い意味はなく、自分が良くアレンジに使う楽器なので書きやすい、ただそれだけの理由ですが(汗)。
基本的にこの楽器群も古い音になりにくい音だと思います。
理由もピアノとほぼ一緒で、奏法も限られているし、使われ方も一定の範囲内に収まっているからです。
ただピアノよりは「時代性」が出やすい楽器だと考えています。
ソリストとしてこの楽器群を弾く場合、顕著に出る場合があります。
もちろんこれはピアノの場合でも同様のことが言えるのですが、やはりメインで弾くと、どうしても「時代性」に左右されやすい。
ただピアノの場合、特に現代ではソリストが弾く楽器として使われる頻度が高いので、色々なパターンの演奏を聞き慣れていると思います。で、使われ続けているから、演奏のパターンも連続性があるため、時代時代で切りにくいように感じています。
それに対して、ソリストの使用楽器として使われる頻度が下がったストリングスは、聴かれる頻度も下がるため、聴いたことのないパターンの演奏が増えるし、連続性も低くなるから、時代性が高くなりやすいんだと思います。
それが故に、古く聴こえる演奏がピアノと比べると相対的に高くなりやすいと考えています。
まあどんな楽器でもそうなのですが、弾きまくる演奏の方が時代性は出やすいです。
表に出れば出るほど楽器は前面に出ることになります。後ろで鳴っている音より目立つのは当たり前のことです。
で、音数も多くなる場合が多いと思います。まあ中にはMiles Davisのようにソロでもほとんど吹かない方もいますが、こういう方は例外でしょう。
やはり表で弾く楽器にはそれなりの仕事が期待されるんですよ(笑)。
なので一般的には「目立つ」ように弾くものです。まあ当たり前と言えば当たり前の話ですが、表に出るとどうしても時代性は出やすくなると思います。
いわゆる「超一流」の方ってそうはなりにくいんですよ。時代を超越しているから。
むしろそこまでいかない方の演奏って時代性が出やすいんですよね。時代に流されるから。
後ピアノと違って、誰が弾いても同じような音の出る楽器でもないですし。
というより最初とは全く違う方向に話が流れてしまいましたが、そうは言ってもストリングスは、ピアノほどではないにせよ、時代性が相対的に出にくい楽器と言ってよいでしょう。
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