ミュージシャン④宇多田ヒカル~40 「One Last Kiss」
この曲、珍しいんですよね。
宇多田ヒカルさんの作品ってDLは多いのにストリーミングではそれほど強くありません。
恐らく「所有」したいと思わせる作品が多いのと、ほとんどのシングルが配信だからでしょう。
ただこの曲はストリーミングも強いし、YouTubeでの高評価も群を抜いて多い。
「シン・エヴァンゲリオン」の力も大きいのですが、それだけでは説明出来ないでしょう。
でもなんでこのタイトル、「ヲ」じゃなくて「オ」なんですかねえ。まあ曲とは関係ないからまあいいか。
YouTubeの高評価も「花束を君に」の7倍以上です。
宇多田ヒカルさんって昔からフルでYouTubeにアップしているのに、あまりここで聴かれている、って感じじゃないんですよね。
まあDLしていれば、わざわざYouTubeで見る必要はないのかもしれません。
あ、曲ですよね、曲。全然曲と関係ない話書いてた(汗)。
コード進行も変わってますよね。こっちに行くかと思った方になかなか行かない。
でも曲を聴くと自然なんですよね。「BADモード」の作品ってメロを聴かせるという作りというよりはサウンドを聴かせるというイメージが強いと思いますが、この曲はメロだけ取っても聴かせる曲になっていると思います。
シンプルですが、シンプルが故に残るメロです。
リズムは言わずもがなですが、サウンドの作りも上手いですよね。トラック数は多いのにその場面に合ったサウンドを選び取っているから、音数はそれほど多くは無くて、シンプルなサウンドの中で、場面の切り替えがスムーズかつ効果的に展開されています。
短いイントロですがシンセ中心のイントロが効果的かと思ったら、曲が始まると違う展開になるのに、自然に繋がっているし、イントロのシンセも後で生きてくる。
エンディングもこう来るか、と思わせるのに流れとしては自然と収まっています。
全体のレベルが高い次元でバランスが取れているため、この曲を聴いて「No」という人、あまりいないような気がします。
YouTubeの評価数とは関係なく、宇多田ヒカルさんの曲の中でも「代表作」と言っていい作品に仕上がっていると思います。
若い時から凄かったけど、四半世紀近く過ぎてもこのような作品を生み出す底力、感嘆の言葉もありません。
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