DTM⑥
次はこの曲です
サブスクでの再生回数もダントツに多く、冬の間も、春になっても聴かれている曲ですが、この曲のボーカルやっている人の声、変なんですよね。
って自分の声ですが(笑)。
DAWに移行して、ある程度慣れてから作った作品です。オケはしょぼかったので(今でもドラムはしょぼいけど(汗))2年か3年前にリメイクしています。
ただ歌は録り直さなかったんですよ。
自分、微妙なピッチの差も気になるんですよ。だから音程修正機能で思いっきり音を正確にしています。
もちろん「完全にピッチが正確な音」というのも、逆に味気ないので、若干のずれは残していますが、今聴くとケロケロしちゃっているんですよね。
ケロケロって多分カエルじゃないと思いますが、語源は良く分かりません。ただいわゆるボカロ的な声にすることを「ケロケロさせる」と言うんですよね。
もちろん意図的に「ケロケロ」させることはあるのですが、音程を正確にするためにやっている訳ではないですから。
実際の「人の声」って一定の範囲内でピッチが変動するのが普通です。でもこの曲だと「ピッチの平坦化」という機能を使いすぎちゃっているんですよね。
なので、普通にある「ピッチの揺らぎ」まで過度に潰してしまっています。(もちろん完全に潰してはいませんが)。
なので、ボーカルにやや不自然な感じがあるんですよね。
一方オケの方は作り直しているので、いわゆる「打ち込み感」は低いと思います。
まず、打ち込みで良く使われるような音を使用していない、という点が一番大きいと思います。
音源はしょぼいですけど(汗)。
後、打ち込みで良く「ベタっと」発音タイミングをずらさなかったりする方って多いのですが、その辺は実際に「演奏者」が弾いたらどのようなタイミングで音が鳴るのか、そしてどのような強さで鳴るのかを考えて打ち込みをしているので、「打ち込み感」は低くなるんですよ。
それに加え打ち込み感が低い要素としては、ストリングスのラインの取り方にあると考えています。
打ち込みだとストリングスって「雰囲気作り」的に使われるので、実際にどのような旋律を弾くかはあまり考えないで入れるんですよね。
その点この曲は割とオーソドックスな作り方をしてますから、打ち込み感が低くなっていると思います。
じゃあなんでボーカル録り直さなかったの?、と言われそうですが、まだこの頃は「歌」っていうものが分かっていなかったんですよね。
あと決してバランス的には悪くないと感じていたのも大きいと思います。ミュージシャンであれば分かるかもしれませんが、細かいところに拘る方のために音楽を制作している訳ではありませんから。
聴いてみて、いいか悪いか、どう感じるかが重要で、ミュージシャンのために音楽制作している訳ではなく、より多くの「聴き手」に対して聴いていただけることの方が重要だと考えています。
細かい点に拘るミュージシャンって「内輪」で音楽をやる傾向が強いんですよ。音楽に対する「許容度」が低いから、「内輪」の間で聴かれる音楽しか作れなくなり、少数の人達でああだこうだ言いあって、一般的には聴かれることのない音楽しか作れなくなります。
細かいことを気にし過ぎて大きなものが見えなくなる、
正に「木を見て森を見ず」みたいなミュージシャンになります。
まあ、それはそれとして、明日はボーカル自体の処理を変えるとどうなるか、についてまたもや自分の曲を素材に考えていきたいと思います。