テクノロジーと音楽⑯

昨日はCDの優位性について音楽面から語りましたが、ではハイレゾはどうなの、という話が一方であります。

これは正直あまり気にしていません。

当然いい音質で聴いてほしい、という気持ちはあります。

ただ、ハイレゾだとオーバークオリティな作品は多いと考えています。

少なくともほとんどのDTMではオーバークオリティでしょうし、そもそもそれを聴き手が求めているか、という問題があるんですよ。

これも技術の進歩によるところが大きいのですが、非可逆圧縮音源の進化が大きいでしょう。MP3であるとかAACといった形式のファイルです。

やはりモバイルでの音楽再生が増えると、あまり重いファイルは置けません。

そういった時にやはりこれらの音源は必須になります。まあ今ではモバイルでもハイレゾで聴ける位、モバイルの技術も進歩していますが、それでもやはり容量は大きくなるし、そこまで拘る人は少ない。

自分自身、昔はIPODの音質が嫌でポータブルCDプレイヤーで音楽を聴いていました。

でも慣れると、全然大丈夫になってしまう。

これってYouTubeの影響が大きいと考えています。

ほとんどの動画が非可逆圧縮音源を使っているでしょう。

で、みんなYouTubeを見ている、で音楽を聴く手段にもなっている。

そうするとこれが音の「標準」になってしまう。

ある意味テクノロジーの進化が音質の劣化を招く結果になったいうことです。

でももはやYouTubeの無い時代には戻れないでしょう。もちろんYouTubeでも高音質の音源は増えています。

ただ前に書いたことがありますが、YouTubeでMVを見る時、高画質すら求められていないのに、高音質が求められるのでしょうか。

たぶんそれはありえない。今の音質に慣れてしまった方々がいきなり高音質を求めるようになる、少し考えにくいことのように思えます。

だからハイレゾなんて、オーディオマニア以外から相手にされることはないでしょう。

技術が進歩したからといって、より良いものが求められる訳ではないということがここから分かると考えています。


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