楽器の配置⑭
で今日は真面目にリバーブの話を書きたいと思います。
結構実際の音に拘って複雑な設定をする方もいらっしゃるようですが、はっきり言ってあまり意味のない行為だと思います。
実際の再生環境が多様化している今、あまり細部まで拘ってやっていても、同じ再生環境で聴き手が聴いている訳ではないので、あまり意味がありません。
例えば自分が作品を作る場合、必ず1,000円もしない安いインナーイヤー型のイヤホンでも音の確認をしています。
実際にそういう聴き方の方が今は主流だと思っていて、そこで上手く鳴らなければ、やはりバランスは見直す必要がある、というのが率直なところかと。
どんなに細かく設定したところで、その通りに聴こえる訳ではないのだから意味がない、と言ったところでしょうか。
だから自分の場合、リバーブの深さには気を使っても、何種類もリバーブ使ったりとか、細かい数値の調整まではやらないです。
細かい数値の調整をやらない、というのは別の理由もあって、基本深く掛けていないので、あまり意味を感じていない、というのもあるのですが(笑)。
左右だって実際の演奏とは全然違っている、ということを書いてきました。実際の聴こえ方と、人が「いい」と感じる音は違います。
例えばドラムに深いリバーブを掛ける人はほとんどいないでしょう。リズムを表現する要素が強いので、リバーブの残響音は邪魔になりやすいからです。
ただ実際はドラムは奥で叩く場合がほとんどじゃないですか(笑)。やはり実際の配置とリバーブの設定を揃える必要なんてないんですよ。
ベースもリバーブはあまり掛けないですよね。これはどちらかというと低音部を弾く楽器だから、ということも大きく影響していると思います。ベースにリバーブ深く掛けるとぐわんぐわんして聴き取り辛い音になりますから。
で、最前部にいるボーカルですが、これは逆にドラムやベースより浅く掛ける必要はありません。まあ深く掛けるとみっともない音にはなるので、これも基本は浅めでいいと思っています。
近くで歌っているように聴こえさせるためには、リバーブの調整より遥かに、「MIXを大きくする」ことの方が効果はあります。
音が大きければ、近くで歌っているように聴こえるものです。自分の場合歌が上手くないので、その辺は常にジレンマを感じているのですが、最近は開き直ってMIX上げてますね(笑)。
もちろんボーカルを「一つの楽器」として捉えるのであれば、遠くで鳴らしたりとか、リバーブはやや深め(あくまでも「やや」です(笑))でももちろん構わないのですが、基本的な「歌モノ」であれば、リバーブは浅め、MIXは上げて、が基本だと思います。
もちろんギターでリバーブ深め、も考え辛いですね。前に出て弾くことが多い楽器なのにリバーブ深いと、何これ?、になってしまうと思います。
こう書いていると全パートリバーブ浅めのように聴こえるかもしれませんが、それでいいんです。残響音を聴きたくて音楽聴く訳じゃないし。
ただそれなりに深めでもいいパートもあるので、明日はその辺について書きたいと思います。
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