作曲・編曲172
昨日書いていてふと思ったのですが、これまでストリングスアレンジについて書くことが多い一方、ホーンアレンジについて書くことがほとんどないことに気が付きませんでした。
まああまり金管系の音が好きではない、というのはあるのかもしれません。
ただサックスは金管じゃないですよね。でも一般的に「ホーンセクション」の中の楽器として取り扱われることが大半。むしろメインどころに近い。
実際に素材とは関係ありません。名前と違って。フルートだって今はほとんど金属性なのに、「木管楽器」ですから。
で、考えてみたんですよ。
自分の尊敬するミュージシャン、実はサックス奏者が一番多いかもしれない、ということに。
John Coltrane(ジャズ以上に全ての音楽、そして楽理に与えた影響も多い)、Eric Dolphy(フルートがまた凄いんですよ)、Wayne Shorter(ちなみにJUJUさんの芸名はこの人のアルバム名から取ったとも言われている。ただ自分が一番好きなのは「Super Nova」)、Charlie Parker(言うまでもありませんね)、Albert Ayler(ジャズ以前にジャズをぶし壊した存在)、その他多数。
Albert Aylerは違和感ある方も多いとは思いますが。
自分のアルバムで自己紹介して、それを曲として扱った人はこの人以外にいないでしょう。
でも、これまで挙げてきたような「ジャズ・ジャイアンツ」と呼んでもいい方です。少なくともMiles Davisより地力はあると思います。
Milesって、口で言う割には意外と「努力の人」で、才能まる出しといった感じではないですから。
ただこの方達、良く考えてみると、ソロアーティストとしての側面が強いんですよね。
でも「ホーンセクション」といった時点で、ソロを取る楽器というより、アンサンブルの側面が強くなってしまう。
当たり前ですが、「アンサンブル」と言った時点で、全体に対してどう響くか、という意味合いが強くなってしまう。
それが不満なんですよね。
最たる例が学校の「吹奏楽部」。
日本の教育自体が今なお「平等主義」じゃないですか。
それがここにも持ち込まれている。
吹奏楽部で、先ほど挙げたミュージシャンのような演奏をしたら怒られるでしょう。明らかに目立ち過ぎになりますから。
他の部員もついていけなくなるし。
個性個性と言いながら、個性を出すと抹殺される。
だからこの国の教育では、排除されてしまう。
まあこの状況は異常だと思います。どの分野でも突出した才能は育たない国です。
何だか結局脱線しまくりですが、自分にとって金管楽器やサックスは、ソロをとってなんぼの世界です。
もちろんこれは弦楽器についても同様ですが、話が長くなるので今日はこの辺で。