作曲・編曲㉟
いきなりまた復活しました。というより不定期で続ける記事なのでご容赦ください。
今日は緑黄色社会の「LITMUS」を取り上げたいと思います。
最初にこのバンドを聴いたのはカウントダウンTVの年越しスペシャルでした。
第1部はメジャーな方達が出てきますが、第2部はほとんど箸にも棒にも掛からないようなマイナーなミュージシャンが大半を占めるようなあの番組です。
で第2部の方で出てきたのが緑黄色社会でした。
もちろん第2部なので、録画でしか見ていません。元旦に見るので酔っ払い状態で見ている感じです(笑)。
第2部だと(第1部も最後まで見ている訳ではないので、後の方は録画で見ていて似たようなものですが)大半のミュージシャンはイントロ、聴いてもAメロの途中位まででほとんど飛ばしますが、緑黄色社会は最後まで聴いた多分唯一のミュージシャンだと思います。
その当時のことは明確には覚えてませんが、これ結構いいんじゃないか、と感じたことは明確に覚えてます。
まあそうじゃなかったら最後まで聴きませんが(笑)。
ただその後あまり名前を聞かなくなったように感じています。
まあカウントダウンTVで見ただけなので、そもそも最初から名前を聞いていた訳ではなく、あの時だけ見ただけなので、当たり前と言えば当たり前ですが(笑)。
で徐々に出てくるようになりましたが、何だか試行錯誤しているような印象があって、どこに行きたいんだろう、と感じていました。
で、この「LITMUS」を聴いたのですが、巧みかつ複雑な構成で「おおっ!」と感じました。
どこがどの部分か、というのも結構判定が難しい曲ですが、どちらかというと珍しい、いわゆるBメロ始まりですよね。間奏で上手くAメロに繋げていて、この辺の使い方も凝った印象があります。
とにかく先が読めない展開が目まぐるしく続く、実に優れた作品です。
ただ、全体的なサウンドを考えると、あまり聴きやすい作品とは言えない、とも感じました。
あのイントロ、制作側にとっては、いいイントロが出来たから、これは使わなくちゃ、という想いがあるんだと思うんですよ。
確かにいいイントロだとは思います。ただその後ボーカルが入ってくるところでパートをガツンと増やしている、ここが勿体ないと思います。
あのようにしてしまうと、どうしてもイントロが浮いてしまうんですよ。ここはピアノだけで我慢するとか、そういう工夫がないとちょっときついように感じます。
もっと言ってしまうとイントロ無しで、いきなりボーカルから始めるのもありだと思います。
せっかくのイントロが勿体ない、という気もしますが、時には「捨てる勇気」も必要なんですよ。
でその後のサウンドもやはり音数が多すぎで、メリハリがないとまでは言えないにしろ、弱い印象です。色々工夫をしたアレンジになってはいるのですが、上滑りになっている部分が多いといった感じでしょうか。
これでもかなり音を削ることを意識した、という話もあるようですが、削り方がまだまだ足りない印象です。
これってバンドだと起きやすい話で、やはり全員に弾かせようとすると起きがちな現象です。
全体的に「弾きすぎ」なんですよね。「楽器を弾かないこと」も「楽器を弾く」ことの一部です。
この曲だと何も弾かなくてもいいところでも、何かしらの音を弾いてしまっているんですよね。
例えば1コーラス目のAメロの頭なんてなんて完全にボーカルだけでいいのにドラム入れちゃってるし。
どうしも何か入れたいなら拡がりのあるパッド系の音をうっすらと入れる程度だと思います。
落とすところはボーカルだけにするとか、とことん落とした方が効果的なのに。
曲にメリハリを持たせるためには、やはり「我慢」が必要なんですよ。
なんだかこう書いていると、批判的な印象に捉えられるかもしれませんが、本当に曲はいい曲なんですよね。
何か勿体ないなあ、という印象があるのと、やはりアレンジは曲にとって重要な要素なんだなあ、ということを再認識させられる作品だったので、敢えて書いてみました。
まあ、正直言って記事を読んでいる方も少ないでしょうから、炎上することもないだろうし(笑)。
もちろん確実に前に進んでいる数少ないミュージシャンなので、今後もしっかりと見ていきたいですね。
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