歌姫㊹
次は飛ばさずにZONEです。というかやはり「secret base〜君がくれたもの〜」のインパクトが強いので書きたいのと、意外とこの曲以外にも出しているんですよね。だから一曲しか聴いていない、ということでもないので書きたいと思います。
確かバンドではなく、ダンスしながら歌っていた曲もあったように記憶してますから。
でもやはり書くとなると、「secret base〜君がくれたもの〜」は外せません。
コード進行的に言うとやはりCメロの部分でしょうね。他の部分は極めてシンプルな曲と言っていいでしょう。
でCメロの特徴といっても、♭Ⅶが出てくること位なんですよね。ただこの和音を頭に持ってきているから、「転調感」が出てくるし、インパクトも強いんだと思います。この手のコードは中で使うのが普通ですから。これが歌詞の場面の変更と合わさって、見事な効果を生み出していると思います。
ただ、それだけじゃないんですよね。この曲の上手さ。
この曲もそうですが、Ⅳの多用は珍しくはありません。日本人はそれ位Ⅳが好きなんですよ。おそらく「和声の機能」自体が後から入ってきた概念ですから、あまり和声の機能を考えずに作られた作品が多いように感じています。
YOASOBIがあれだけ幅広い層から受け入れられたのもその辺が大きいと感じています。
で、この曲の上手さですがⅤーⅠとⅥmーⅠの使い分けがにあると思います。意外とⅤーⅠのJ-POPでの使用頻度はそれほど高くはありません。
Ⅵmへの偽終止の方がパターンとしては多いかもしれません。
ただこの曲をコードだけで語るのは少し違うように思えます。旋律が優れているんですよ。
下降形の音型というのはいかにも、でやはり染みる曲が出来るし、日本人好みだと思いますが、それだけだと普通の曲にしかなりません。
この曲の上手さはやはり下降形の部分が多いのですが、そこに上昇形の音型を上手く組み合わせているんですよね。だから下降形の部分が引き立ちます。
で、その旋律とコード進行のバランスが絶妙なんですよね。
いやあ、やはりこの曲染みるよなあ。
ってまたタイトルと違ったこと書いてますね。なので最後に彼女たちの歌について。
いわゆる「上手い」というのとは違うんですよね。もちろん「プロ」としての話で一般的な基準で言えば充分上手いのですが。
ただこの曲はやはり彼女達のものでしょう。
Uruさんがカバーしていましたが、なんか違うんですよ。何というかZONEの「背伸び感」がいいんですよね。精一杯歌っている、という雰囲気が伝わってくるので、この作品の歌詞と曲に上手く合致するんですよ。
何度聴いてもいい曲です。
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