演奏が上手いということ⑥
今日からいわゆる「演奏」について書いていきたいと思います。
今日はいきなりですが、Jimi Hendrixの「The Star Spangled Banner」について書きたいと思います。もちろんWoodstockでの演奏です。
ギタリストであれば誰でも知っている作品と言っていいでしょう。
というかJimi Hendrix自身、いわゆる三大ギタリストに入っていないのは、彼らに対して劣っているということではなく、もはや超越した存在として扱われているからです。
でも、今の一般的な若者にこれを聴かせても分からないでしょう。
まあその時分、自分も生まれてませんでしたが。
まあ自分は一応Googleでは「ミュージシャン」らしいので、いわゆる「一般的な若者とは違うのでしょう。
まあそれほど若くもないけど(笑)。
でもある意味「騒音」にしか聴こえない演奏とも言えます。
原曲が徹底的に破壊されていますから。日本で影響された人もいますが、「君が代」でこのような演奏はありません。
実際のところ、なぜあのような演奏をしたのかは誰にも分かりません。
ベトナム戦争への批判とされる見解が多いようですが、誰かが明確な答を持っている訳でもない。もうJimi Hendrix自身遥か昔に逝去してますし。
一方で「歴史的名演」とも言われている訳で、この差は何?、になるんですよ。
これこそ音楽の聴かれ方が変わっていることの証かと。
昔であれば、その音楽の「意味」を聴き取ろうとして、真剣に聴いていた。
今は流れてくるものを聴いて、これいいね、で終わる世界。
たぶんJimi Hendrix自体が、ちゃんと聴かないと分からないミュージシャンなんだと思います。
ギタリストでない限り。まあ自分もギタリストじゃないけど。
いわゆる軽さとかないですし、チルさなど全くない(「Little Wing」は曲自体そういう要素はありますが)。
もちろん世代を超えていいと思う人は必ずいると言ってもいい名演です。
自分自身そうですから。
ただやはり「耳に優しくない」演奏なんですよね。
今の時代ではなかなか受け入れられないと思います。
もちろんこれは音楽自体とは関係ない話です。
でもこれが「時代性」というものではないかと、考えています。