昭和歌謡㉒
昨日の続き、保留にした昭和カラオケランキングの3曲について今日は考えていきたいと思います。
その3曲とは岩崎良美さんの「タッチ」、REBECCAの「フレンズ」、松田聖子さんの「赤いスイートピー」です。
この3曲も完全な「昭和歌謡」とは言い切れませんが、敢えてその度合いを測りたいと思います。
今日はREBECCAの「フレンズ」にします。一遍には書ききれない内容になるので。
もちろん作品自体は昭和歌謡とは言い難いでしょう。ただやはりアレンジが古いんですよ。音数が多いのと、例えば「レイニーブルー」や「M」と違ってバラードではない。
バラードって時代を超えやすいんですよ。時代の特徴が出にくい。
というのも音数をそれほど多くしないからです。
やはり「歌を聴かせる」という側面が強いから、どうしても音数を控えめにする傾向が強い。
だからシンプルなアレンジになり、時代性が出にくい(もちろん完全に無くなる訳ではなく、そういう傾向が強い、といった程度の話です)。
でも正直な話、レベッカの「フレンズ」、あまり聴いたことがありませんでした。そもそもあまり好きではないので(汗)。
なので聴いてみたんですよ。
やはり古いですね、この曲。
「昭和歌謡」ではないようで「昭和歌謡」かもしれない。
まずボーカルが切れるところで、ストリングス系の音が結構入るんですよね。
まるで合いの手のように(笑)。
音が途切れることに不安感でもあるかのように。だから「隙間」がない。音数過多。
後、気になるのが後ろで流れるピコピコ音。思わず笑ってしまいました。
いかにもシンセ使ってます的な感じ。
今の音楽もシンセ無しで成り立たせることは難しいですが、狙ってやらない限り、シンセ感をそれほど強調させず、いかに周りの音に馴染ませるかを考えて作るのが普通。
そういう意識が全くないんですよ。シンセをシンセらしく使うことがいいと思っているような感じ。
流行りものをいかにも流行りもののように聴かせるかがポイントになっている。
この点と、無駄な音数の多さがこの曲の「昭和感」を生み出している。
ではこれが「昭和歌謡」と言えるのか、それはまた改めて。