曲と歌詞⑰

で、今日からは少し軽めにいきたいと思います。

まだやるの?という感じかもしれませんが、やはりまだ記事にしておきたい作品もありますから。

でふと浮かんだのが「ガッツだぜ」です。

これはもう何というか、ストーリーも無ければ「詩」でもない、ほぼ単語の羅列に近いと言っていいでしょう。そして語呂合わせ(笑)。もっと言うと造語満載。

でも何だか惹き付けられるんですよね。

やはり言葉の選択が上手いのと、語呂合わせの力なんだと思います。昔だと語呂合わせはコミックソングの世界だったんでしょうが、今は普通に使われるようになってきたと思います。

これはやはり洋楽の影響なんだと思います。まあ語呂合わせなんて言うと、あまり響きも良くないし、洋楽のイメージとは違うと思いますが、洋楽だとやはり「韻」が重要でしたから。

最近の洋楽は「韻」に対する意識は薄れているようにも思えますが、昔の曲だと韻を踏むのが普通でした、というより韻を踏んでいないとセンスがないと思われることになりかねなかったんだと思います。

前に触れた「Hotel Carifornia」で触れた部分も「wine」と「1969」で韻を踏んでいますよね。

STINGが言っていたと思いますが、向こうには後ろから引ける辞書があるそうで(笑)。

まあ日本人の感覚とは違って、響きを重視する傾向が強かったんだと思います。

で、今は日本人の方がそういった部分を用いる傾向が強くなっていると思います。

やはり響きがいい方が、曲に載せやすいですからね。

あ、そうだ、「ガッツだぜ」の話書いていたんだった(笑)。

この歌詞、やはり凄いと思うんですよね。「パワフル魂」とか「Do the ド根性」なんて言葉自体、普通の人には思いつかないと思うんですよね。

でもそれが違和感なく結びついている、今だとちょっとジェンダー的に問題を感じる部分もありますが、全ての「造語」が「ガッツだぜ」というテーマに向かっていくように作られているので、聴いていて気持ちいいんですよね。

もちろん、曲がそれにふさわしい、というのも重要な要素ですが。というかこの曲、相当良く出来ているんでよね。歌詞のインパクトには勝てないかもしれませんが、それは曲の問題ではなく、歌詞がそれほど「強い」のかと。

あとあのMVを考えた人も凄いと思いますよ。曲の世界観を見事に表していると思います。いい意味で馬鹿馬鹿しいんですよね。

決して品も良くはないし、大したことのないような歌詞に思われるかもしれませんが、良く考えると、これは凡人に書ける作品ではないですね。

書いてある内容は馬鹿みたいな内容ですが、かなり賢くないと書けないと思います。

最近は俳優みたいになってますが、トータス松本さんって、なかなかいい仕事してるんですよね。普通なら「バンザイ」と「君に会えてよかった」という言葉って、そうそう結びつかない言葉だと思うんですよ。なかなか言葉にセンスのある方じゃないと、こういう単語の選択は出来ないと思います。「造語」というのも下手打つとトンデモ歌詞になると思いますが、その辺の加減も上手いですよね。

ほぼ書きたいことを書いていて、読んでいただけることも期待していませんが、もし波長が合えばサポートいただけると嬉しいです!。