演奏が上手いということ㉙
またこのテーマに戻ります。
本当は昨日戻るはずだったのですが。
ここでようやく「演奏」の話になります。
これまで書いてきたように、一般的に言われる「絶対音感」なるものは人工的なものでしかない。
全ての音が12音で示されるものではないからです。
当たり前ですが「割り切れない音」の方が多い。
本当の「絶対音感」とは、周波数の細かい差異ですら分かることです。
実際そういう方がいない訳ではない。
それが本当の「絶対音感」。
全ての自然音が音階に聴こえる、これは絶対音感がないということです。そんなことあるはずがないから。
ただ本来の「絶対音感」は演奏に必ず良い影響を与えます。
以前の記事でも触れましたが、「割り切れる」音を出す楽器の登場は比較的最近です。
平均律の成立とはぼ一緒でしょう。
昔からある楽器は音程が「割り切れない」。
管楽器は「正確な音」を出す方が難しいし、弦楽器も古くからある楽器はそこまでではないにしても、「正確な音」は出しにくい。
でもこれが本当は自然なはずです。
世の中の音が「ずれた音」なのに、音楽だけ「正確な音」。
これってやはりおかしいんですよ。例えば歌にしても一緒で、「正確な音」はそう出せるものではない。
ほぼほぼずれていると思って間違いありません。
Billy Joelに「The Longest Time」という曲があります(とは言ってもBilly Joelの中で「An Innocent Man」は最も嫌いなアルバム)。
実際の作品自体はBilly Joelが全てのパートを歌う予定ではなかった。
元々はアカペラグループを呼んだらしいのですが、やはり時間の経過とともに音程が変わっていくので、結局使えず、このような形になったようです。
でも当然Billy Joelのアルバム収録のために集めた人だから、相応のメンバーなはず(Billy Joelのアルバムは結構凄い人が出ていることが多いです。普通にPhil WoodsとかFreddie Hubbardのような人が出てきますから)。
Hiram Bullockに至っては「The Stranger」、全曲弾いてます。
このアカペラグループも当然それなりの人だったはず。
でも外された。
まあこれは目標地点が違っているだけの話。
そこから外れていれば当然外される。
ただ呼ばれている時点でそれ相応の人。
何だか風呂敷拡げすぎて、最初の話とは違う話になってしまいましたが、続きは明日にでも。
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