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短歌(起床というからには床が起きるべきだ)

ゆううつな起床時間に床が起き僕のかわりに会社へ行った


鏡見てワックスつけて艶めいていってきますと玄関を出る


会社には着いただろうかあの廊下どうやって通り抜けたのだろうか


天井と向かい合ってる 天井は目も口もなく背中で語る


天井はでっかい背中、ぼくは床 アイコンタクトの壁打ち続く


寝ていれば背中がかゆい 人だから背中があって背中をかいた


本当は愉快なやつも床として横たわるときだれしも静か


ただいまと帰宅時間にドアが開き自宅が帰ってきたよ おかえり


垂直に過ごす世界で平行じゃ交わらなかった波やうねりや 


床に今日の出来事語る うつぶせの耳にトクトクやさしい鼓動

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