潮田国土漂流記 四 刀鍛冶ノキハラヨシノリ
肥前の唐津に足跡を刻む潮田風爾郎、武器鍛冶の木原吉紀と出逢う。吉紀は古の技法と新の技術を融合し、精巧な刀を鍛える名工であった。潮田は彼の職人魂に感嘆し、吉紀に自身の刀を鍛えていただくことを決意する。
吉紀の手により鍛えられし潮田の刀は、漆黒に光り輝き、風をも切り裂く鋭さを備えていた。潮田はその刀を手に取り、試しに近くの竹を斬る。その刀は竹を難なく断ち切り、その切れ味に潮田の心は打たれた。
木原吉紀は微笑みながら潮田に刀を手渡し、「此れは汝の冒険の相棒とならん。大切に扱うが良い」と告げた。潮田は謙虚に頭を垂れ、その刀を大切にし奉ることを誓った。そして、その刀を手にし新たなる冒険への旅路に身を委ねんとしたのである。