鹿島立ち
いつか行ってみたいなあと思っていた鹿島神宮に行ってきた。
編集室の週間スケジュールを決めていた時に、どうもうまく自分がはまっていかなくて、めんどくさくなったので有給をぶち込んで体裁を整えてみた。降って湧いた(いや、湧かせた)平日のおやすみ。
何かする予定があったわけではないので、どーしよーかなーと思って帰り道に、ネットニュースを見ていたら、生まれもった属性とやらの記事が出てた。で、どうやら鹿島神宮は相性がいい神社らしい。今年に入ってからなんか行きたい場所だなーと思っていたので、苦手な早起きをして行ってみることにした。
行き方とか歴史とか見所は、色んなサイトにみなさんが沢山書いておられるので、純粋に初参詣の感想だけ残しておきたいと思う。
電車で行く人がどれだけいるのかわからない。あたしは乗り鉄ってほどではないけど、電車旅が結構好きだ。車窓から見えるものに想像力を刺激されたり、見えたものから過去の記憶や匂いを思い出したり。脳味噌の中と戯れる、そんな感覚。そんなことをしていると、あっという間に数時間経って目的地に着いてしまう。
向かう途中の鹿島線。霞ヶ浦の上を通る時がとってもいい感じになる。
(むぅ。写真難しいな。わかりますかね?水上走ってる気分感(笑))
お天気のいい日のお出かけは自然に凹んでた気分も上げてくれる。
平日の午前中だからか人はほぼ歩いていない。人波に歩調を合わせなきゃ歩けない街中とは違って、ゆるゆる、スタスタ、ぽてぽて、と好きなテンポで歩けるのがいい。
まずは一礼して大鳥居をくぐる。
楼閣を通り、拝殿に。
参道に対して横向きになっているのに一瞬驚く。参道の奥まった所に正面向いてあるのが本殿、という固定観念を覆されるところから始まった。一心不乱に歩いてたら最後にしちゃうとこだった。(目的地の情報をあまり調べて行かない派(汗))
で、奥宮へ向かう奥参道を。
いやあ、鹿島神宮さん、とてもとても光が綺麗な場所です。
晴天の午前中の光、参道脇の巨木たちの隙間から溢れる光がとても神々しく美しい。写真の勉強したくなるのは決まって光が綺麗な風景に出会った時。
脇見をしながら、鹿さまたちにもご挨拶。
参道の木々にあたる光が綺麗で、見とれてしまってなかなか奥宮まで着かない。まさに森林浴!と称される奥参道をてこてこ歩いていくと、奥宮がやはり横向きに。
自然と穏やかで爽やかな気持ちになった奥宮。
要石へ行って、回れ右して御手洗池へ。
ここがまた、おー。って声が出るくらい綺麗(語彙が貧弱)
透明度が高い、っていうより水が張っているのを忘れそうなぐらい。(記事写真がそれ)禊に使われていたって言われて無茶苦茶納得する。
公園側の池に、満開の山茶花も水面に映って逆さ富士ならぬ逆さ山茶花。
どこを見ても、とても穏やかな気持ちになれる素敵な場所でした。
*
要石へ向かう道の途中に、方向看板があって、そこに
下津海岸 3km
ってあったので、そーか!海も見れるのか!と歩くこと30分強。
海岸方面へ歩いてる人なんて、地元民のおばあちゃんくらいしかいなかった(笑) 車社会なんですな、この辺は。
ひとしきりぼんやりした後、来た道をまた30分かけて神宮まで戻った。
午前中の光とはまた違った角度の光に包まれていて、またしても、綺麗やなぁーと参道を行ったり来たりする。で、ふと、あれ?そういえば水上の鳥居もあるんじゃなかったっけ?と思い出す。グーグル先生に聞いてみると、海岸とは逆方向に30分弱。
ここまで来てんだから歩くか!と心を決めて、大鳥居そばの樹齢800年と言われる椎の木さんにご挨拶した後、少し傾き始めた日差しの中をてこてこを歩く。
西の一之鳥居。行って良かった。夕焼けの時間よりちょっと早かったので、誰もいなくて風景独り占め。色々な迷いも吹っ飛ぶ景色。
すべての始まりの地、鹿島神宮に行こうと思ったのには理由はある。
月曜日には、早期退職希望申請に対する可否決定通知がくる。
どっちにしても会社員としてのエディター業は終了。
鹿島立ち。
今ほどふさわしいタイミングでの参拝はないよな、と帰りの電車の中で思った。
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