ポトレ/コスプレ撮影における、レンズ付属の三脚座の活用法の提案~異形なる合体メカ~ (最終更新日:2024,Dec.29)
1.はじめに
つい最近、キヤノンのRF24-105mm F2.8L IS USM Zを導入した。
このレンズは全長が200mm程あり、所謂標準ズームレンズとしては非常に長い。重量も1.4Kgほどあってかなり重い。おそらくカメラに装着した上で三脚に固定する場合の重量バランスをとるために、レンズ側に三脚座が設けられている。三脚座が標準ズームレンズについているのは非常に珍しい。
筆者の主な撮影対象はモデルさん/コスプレイヤーさんであるが、そのような撮影の現場では、頻繁に動き回ることが通常であるので、カメラを三脚に乗せて撮ることは非常に少ない。
そのため、このレンズを買った当初「三脚座を完全に取り外せないのは邪魔」ぐらいに思っていた。
だがポトレ/コスプレ撮影で三脚座を使う方法を思いついたので、半ば冗談・半ば本気で「こんな使い方、どうですか?」と提案してみる。
2.使い方提案~異形の合体~
1) このレンズの三脚座
このレンズ(RF24-105mm F2.8L IS USM Z) の三脚座には、
360°回転する
一部分をワンタッチで取り外せる
という機能がある。特に「360°回転」出来ることが今回の使い方アイディアでは重要である。
三脚の1/4インチのネジに、三脚座を下向きにして取り付けるのが、一般的な使い方であろう。
一方、今回思いついたアイディアは「三脚座を上向きにして、1/4インチのネジ穴を利用して各種のアクセサリを取り付ける」というものである。
装着したアクセサリの方向を調整するために自由雲台を経由しているから、背が高くなってしまうという難点があるが、利便性を考慮するとやむを得ない。
2) 使い方提案その1:LED装着
どんな優秀なデジタルカメラでも暗所でのAFの正確な合焦は難易度が高い。
筆者は暗所での撮影の時、LED定常光をAFの補助光を使うことが多い。
これまでは、補助光として使うLED機器をライトスタンドなどに設置していたが、これをレンズの三脚座に取り付けてみた。
三脚座に付けたLEDの主目的はAF補助光だが、場合によってはモデルさん/コスプレイヤーさんを照らす光源として使うことも有り得る。
例えば
ストロボ1灯を主要光源として被写体の斜め前から照射した時に出来るシャドウを起こす補助光源として
ライトスタンドを立てられない狭い会場での撮影の際の主要光源として
という用途が考えられる。
3) 使い方提案その3:ストロボ装着
次に三脚座の上にクリップオンストロボを載せてみた。
この写真だけ見れば、「クリップオンストロボなら、ホットシューに付ければいいだろう」との意見があるのは承知している。
だがこの提案の利点は「縦位置撮影の時も、レンズの真上にストロボ発光面を配置できる」ってことだ。
これで、カメラのホットシューにストロボを装着して縦位置撮影を行った場合にモデルさん/コスプレイヤーさんの左側や右側に強い影が出来る、という問題を解決できる。
リグなどにストロボを装着することで縦位置撮影時にレンズの真上にストロボを配置する、という方法もあるが、今回の提案は三脚座の回転機構を使うので、ストロボ配置の自由度が極めて高いというメリットがある。
4) 使い方提案その3:タブレット装着
撮影した画像を即座にタブレット端末に転送する、所謂テザー撮影のメリットは明白だ。
タブレットの画面はカメラの背面液晶よりかなり大きい (面積比で言えば、5倍以上) ので、画像の確認が非常に容易になる。
モデルさん/コスプレイヤーさんに撮影結果を見ていただく場合も、撮影者自身が撮影結果を確認する場合も、出来ればタブレットで行いたい。
ただ撮影中にどこにタブレットを置いておくか、は結構悩ましい。
そこで三脚座に載せてみた。
これで上手く運用できるか?はまだ試せていない(笑)
5) 使い方提案その4:親ガメの上に子ガメを載せて
これはほぼ冗談であるが、こんなことも考えられるよ、という案である。
この配置に何の意味があるかというと「同時に二つのカメラで、異なる焦点距離で撮影出来る」ってことだ。
ストロボコマンダーのリモートレリーズ機能を使うと、2台のカメラのシャッターを連動して切ることが出来る。
それによって「モデルさん/コスプレイヤーさんを撮影するのと、同じタイミングで超広角レンズを付けた補助カメラで、周辺情報を含んだ画像を記録する」ことが出来る、と考える。
まだ試したことがないので効果の程はこれから検証する、かもしれない。いや、冗談だからやらないだろう、多分。
他にも「こんな使い方がある」という案をお持ちの方は、是非、教えていただきたい。
更新履歴
2024/12/29 新規公開