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【不思議な夢】中身が動く本

本の中身が魔法のように動いている不思議な夢の話。

暑さが強まっていく時期に見た不思議な夢がある。
夢の中の私は現実とは全く違う気候の中で読書をしていた。
少し冷っとした4月くらいの気温だったかもしれない。

心理学の本を読んでいたのだが、本の中の挿絵や文字が動いている。
まるで本の中に動画が入り込んでいるような、そういう不思議な本だった。
某魔法使いの映画に出てくるような、少し不思議で奇妙な感覚を受けた。

本の文字に声がついている。
挿絵はモノクロのものとセピア色のものがあった。

本の中にYouTubeに似た画面が表示されている。
本と動画のコラボレーションか、面白いものが見れそうだ。

画面を見て私はドキッとしてしまった。
あるユーチューバーが新聞記者との対談をしているシーンだった。
心理学の本を読んでいるはずだが、まぁ、いいか。
どうせ夢の中の出来事だから、深く考えても仕方ないか。

※対談シーンは夢の中限定の話として考えて頂きたい

対談内容というのは、動画作成にまつわる話や、動画を視聴してくれている人への感謝のメッセージだった。

私は、前々からこのユーチューバーを応援していた。
動画に高評価をつける、コメントを入れる、ライブ配信にリアタイで参加する。
そういう感じでずっと応援をしていた。

ユーチューバーは応援してくれている人への気持ちを述べる。
その人の声が耳に入るたびに私は嬉しくなってくる。
あぁ、応援していてよかったと思った。

ユーチューバーが視聴者の名前とお礼を読み上げている。
私は少し緊張していた。
いつ、私の名前が出てくるのだろうか。

読み上げられている名前の中には知っている人も居た。
もうすぐ、もうすぐ私の名前が呼ばれる!
私の心はドキドキとわくわくで支配されていた。

・・・名前の読み上げが終わってしまった。

え?

あれ、おかしい。

私の名前が呼ばれなかったんだけど・・・。

どうして?

私は放心状態になってしまった。
なんでこうなったの。
私は・・・忘れられてしまった存在なのか?

手に持っていた本を思わず落としてしまった。
慌てて拾い上げるが、本が重くて片手で持つには辛いものがあった。
さっきまでは片手で持てるほどの軽さだったというのに、今は違う。

確かに私は影が薄いし自己主張も苦手だ。
だけど、これはあまりにも衝撃的すぎるではないか。

何も考えられなかった。
いや、考えることを辞めてしまった。
頭の中を空っぽにした方が楽になれそうだったから。

今まで見たもの、聞いたもの、読んだもの・・・どこかに抜け落ちていってしまった。

がっかりしながら本を閉じた。
もう、読むことが出来なかった。

いつの間にか目が覚めていた。
夢を見ていたことを理解して少し安心した。
もしこれが現実に起きていたとしたら、あまりにも寂しすぎる話だから。

私は私らしくあればいい。
そういう言葉はよく聞くが、実際はそう簡単にはいかない。
誰かに認めてもらえるから、誰かに存在を認識されているから。
だからこそ自分というものを再確認できるものだ。

それが一瞬のうちに消えてしまったら?
足元が崩れ落ちてしまったら?
土台がなくなった私はどこに行ってしまうのか?

人間というのは何で脆くて弱いんだろう。
真の強さというものはどうすれば手に入れられるのか。
私は、強くなれるのだろうか。

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