虚無感に駆られる日々 第一章〜第三章

前書き 

今まで 私の小学校四年〜中学校三年までの 初恋における狂った日常を記載してきましたが、後日談に関しても希望があったので 少しばかり書かせていただきます

第一章 思い出の喪失

 私は絢辻さんと絶縁してからというと、ずっと一日中 部屋に寝込み 泣く気力も無くなるほど憔悴しきっていた。
私は毎日 「あの人の為に死ぬべきだ… あの人の為に死のう… 死を持って償うべきだ…」と呟きながら 横にしていた

しかしながら 高校入学が控えてる春休みなので、入学準備に関する書類作成や説明会等があり 悠長なコトもできない 本心では❨心の支えであり、生きる意味であった絢辻さんと関わりが無くなった、私自身に存在価値はない  今更 高校なんて どうでもいいし、何も意味はない❩ そんな思考が渦巻いていた

しかしながら そう自分勝手にするわけにも行かないので、私は仕方なしに体を起こして ❝入学を楽しみにしてる普通の学生のフリ❞をする努力をした。

気分転換を目的に旅に出たりもしたが、目的地に着いても「あの人と一緒だったら…… あの人とこの景色を共有したかった……」という思いが強くなるばかりだった。

絢辻さん以外のコトを考えようと試みても、中学の思い出は 彼女を基軸に出来上がっているので それを除いて考えることは出来ない

その時 再認識させられた

私は最愛の人であり大切な親友を失っただけではなかった 青春の思い出そのものを喪失したのだと。

私は自分自身に問い詰める
「ならば 私にとって 
想い続けた六年間は何だったのだろうか?
私の思い出は彼女なしにあるのだろうか?
私は無駄な時間を過ごしていたのだろうか?

そもそも 仲が良いと思っていたのは私の勝手な妄想思い込みだったのかもしれない」
私の中で反芻思考が何時間にも渡り渦巻く 

やがて
「何で好きになったんだろう……
何の為に生きているんだろう……
そもそも私の様な愚か者が、絢辻さんを好きになる資格すら無かったのだ……
彼女からしてみたら迷惑なので、そもそも好きになってはいけなかった……」
 
という風に後悔と反省と希死念慮がより強くなっていった。

第ニ章 うつむき呟く

前章から数日が経ったある日

偶然 温厚さんと遭遇した
お互いに挨拶をすると 温厚さんが
「高校生活があともうすぐで始まるね〜不安なとことかある? 私は楽しみが強いかな」と高校生活に関しての話題を出してきた。

私の内心では ❨そんなもの 今となってはどうでもいいことだ❩と考えていたので、思わず
「あぁ…うん…不安もあるけど、楽しみですね…」どこか上の空な反応をしてしまった。

そのまま数分雑談をしたが ❝中学の時とは変わって 全く盛り上がらない❞
そうして次第に、私の精神がグチャグチャになっていき 私は思わず 絢辻さんについて触れた
「そういえばいきなりなんですけど ❝絢辻さん❞とは春休みの間に会ったの?

そうすると 向こうが不思議そうな表情で返答する「詞ちゃんとは 一回 美人ちゃん達と一緒に出掛けたよ〜  なんで ❝絢辻さん❞って呼び方なの(笑)
逆にそちらの恋は進展した?」

その質問を聞かれた時 私は全てを曝け出すコトを決心する

「いや 絢辻さんとはもう絶縁したよ」

彼女は 「えっ」と戸惑う。そうして私は今までに起きたコトの流れを説明した 

温厚さんは私に配慮しながら ゆっくり話す
「まぁ…その…たしかに怒るのも仕方ないかな……とりあえず 謝ってみては……」とアドバイスをする 

私はその助言に対して、すかさず 謝罪文を返却された旨も説明すると彼女は絶句してしまった。

私は続ける 「自分が撒いた種だし、悪いのは自分 だから配慮しなくて良いよ。 私にとって神にも等しい かけがえのない人に嫌われた つまり 私には生きる価値がないので 死を持って償えば良い 」   

それを聞いた温厚さんは 困り果てた顔をして
「そうなんだ……とりあえず 私はこの辺で…」
と私から後退りをする様に歩いていった

今思えば この時の 私は うつむき「死を持って償うだけだから」と呟いている人間 傍から見たら ただの変質者なので、避けられて当然だった。

私自身  (あと数週間で高校生活が始まるから、それまでに 精神をマシな状態にしなければ…)
という自覚はあったが
それ以上に(あの人の為にも、この世から消え失せなければならない)という気持ちが勝っていた 

第三章 怪文書

温厚さんと話した後 私は精神が崩壊していたので、懲りもせず ラインで温厚さんに怪文書を送った

 「今日はお久しぶりにお会いできて良かったです。ここ数日の間に 絢辻さんから私に関連する話題が出るかもしれませんが、絢辻さんが全面的に正しいので同意してください

今見返しても 酷い文章だ

そして温厚さんから返信がすぐに来る
「うーん?今んとこ無いけど? とりあえずはね」

私は凝りもせず怪文書を続ける「そうでしたか どちらにせよ 私のコトは嫌いになってもらって、構わないです。私は生きるに値しない罪をしたので」

やはり 今見返しても 醜すぎる

彼女から返信が来る 「あ、うん 別にそういうのはないよ」

私は まだ しつこく怪文書を送る
「そういっていただきありがたいです
また相談として、お話させていただいてもよろしいでしょうか?」

彼女もさすがに嫌気が差す「別にいいけど 今日は忙しいから後にして」

私はこの時 ❨あぁ またやってしまった これは嫌われたな……私が撒いた種だ 私に対する罪と罰として受け入れなければならないのだ❩ と自分の言動に嫌気が差しより塞ぎ込む様になった。

実際は自分が支離滅裂で気持ち悪い発言をしてるのが原因だというのに、、、

終いには
今まで仲良くしてくれていた友人も 私が勝手に友達だと思い込んでいただけ なのかもしれない
私は迷惑な存在だろう……
全ては私の子供じみた妄想に過ぎなかったのだ……
私の思い出は全て空虚な幻影でしかなかった❩
と思い込むようになっていき、全ての物事に興味関心がなくなりつつあった

実例として 今まで楽しめていた 趣味にも 何も感じなくなったし、楽しみだった漫画もいつしか読まなくなっていた。 

そんな精神状態が少しだけマシになるのは、次の章になります

この記事の時点での時系列 中学3年〜高校1年 春 絶縁してから数日


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