
シアバターで洗い流さないヘアコンディショナーを作ってみよう!
今日は、傷んだ髪も艶やかに潤いを与える美髪オイルをブレンドした、洗い流さないヘアコンディショナーのレシピをご紹介したいと思います。
これまで買って使っていたコンディショナーがなくなったのを機に、久々に作ってみようと思い立ちました。
ウォッカとアロエベラジェルが少し入るので、テクスチャーは軽く仕上がりますが、シアバターでしっかりと潤います。
アロマに慣れた方なら精油のブレンドに変化をつけて香りを楽しむもよし、髪質に合わせてテクスチャーの違うオイルを組み合わせてみたり、応用もしやすいと思います。
石鹸シャンプーを使っている方は、ビネガーリンスと併用できます。また、艶出しや毛束感のニュアンスをだすヘアスタイリングにだけ使うこともできます。
髪質を問わず、ユニセックスに使えます。
基本の材料
Ⓐ シアバター 大さじ1
Ⓑ 植物性オイル 70ml
Ⓒ ウォッカ 大さじ1
Ⓓ 100%のアロエベラジェル 大さじ1
Ⓔ クエン酸 小さじ半分
🔹 オプションで精油 10-15滴ぐらい
出来上がりは100mlくらいになります
用意するもの
🔸 湯煎用の鍋とボール(AB用)
🔸 ボール(CDE用)
🔸 100ml容器(ドロッパーがおすすめ)
🔸 漏斗
🔸 かき混ぜ用の小さい泡立て器かフォーク
🔸 計量スプーン
作りかた
① Aのシアバターを湯煎にかけます。私はお鍋を使わずに湯煎しました。
② シアバターが溶けたら、Bのオイルを少しずつ加えながらかき混ぜます。冷えたオイルを温かいシアバターに加えたときに、温度が下がってシアバターが固まらないように軽く攪拌し、完全に液状になったら湯煎から下ろして粗熱をとってクールダウンします。(この湯煎で使ったお湯はとっておきます)
③ ②のボールをクールダウンしているあいだ、ウォッカとクエン酸を別のボールに入れてよく混ぜ、クエン酸が溶けたところでアロエベラジェルを加え、さらによく混ぜます。
④ ②で使ったお湯に、③のボールを浮かせて、中身の温度を人肌程度に温めます。
⑤ ③のボールに②を攪拌しながら少しずつ加え、全体的に混ざり合ったところで精油を加えてさらに混ぜます。
⑥ 漏斗で⑤を容器に移し、完全に覚めたら蓋をして出来上がり。冷暗所で保存し、2か月以内に使い切ってください。
使いかた
使う分量は、ショートヘアで2滴、ミディアムとロングヘアは前2滴、後ろ2滴ですが、ボリュームに合わせて微調整してください。
掌に何滴かとったら両手でよく伸ばし、シャンプー後タオルドライで水気を取り除いた髪に、毛先を中心に揉み込んでゆきます。
ヘアドライヤーか自然乾燥で髪を乾かした後、髪の長さに合わせて足りない時だけ1滴また掌に取り馴染ませます。
ナチュラルオイルは時間と共に浸透するので、乾いた状態になってから手触りとスタイルを確認してください。
ちょっと足りないかな?くらいでちょうどよく、地肌にはつけないように気をつけて。
つけすぎると、いい匂いだけどオイリー?みたいな感じになってしまいます!
美髪力を高めるオイルのこと
私はシアバターは、マザーアースの未精製ピュアシアバターを使っています。
シアバターは、西アフリカで自然採取されたシアナッツの実から作られた、ワックス状のオイルで、抗酸化作用と保湿力が高く、人間の髪や肌に高い親和性を持っており、古くから美人を磨き上げるオイルとして知られてきました。
シアバターと合わせるオイルは、匂いに癖がなくさらりと軽いものがよく、食用は避け化粧用を選んでください。
万能なのは、スイートアーモンドオイル、マカダミアナッツオイル、アプリコットカーネルオイル。
髪が太い・髪の量が多い・癖が治まりにくい、という方には、大白油や液状のココナツオイルがおすすめ。
ちょっと贅沢に作りたい方や、髪にボリュームがない・猫毛の方は(ちょっとお高いです)ホホバオイルやアルガンオイルを使うとサラッと仕上がります。
ここに挙げていないオイルでも、熱に比較的強く酸化しにくく紫外線にある程度の耐性があり、特徴的な匂いや粘度が低いものであれば、だいたい大丈夫。
気分を高める精油のこと
髪によい精油の定番に、ローズマリーとカモミールが挙げられますが、お好きな香りであればどれを選んでもOK。
オーストラリアのアロマテラピストで Perfect Portion社の創始者 Carolyn Stubbinの、髪のコンディションに応じた精油のブレンディング(対100ml)を少しだけご紹介しておきます。
🔶 すべての髪と地肌:ローズマリー5滴、ラベンダー8滴、ゼラニウム7滴
🔶 ドライヘア:サンダルウッド10滴、イランイラン4滴、ラベンダー6滴
🔶 オイリーヘア:レモン8滴、サイプレス4滴、ゼラニウム4滴、ラベンダー4滴
彼女のブレンドは私のより多めに精油を配合していますが、これを最大配合量と考えて下さい。私のレシピはこれまで敏感な体質の方を中心に提供してきているので、狙った効果を出すに十分な程度にブレンドしています。
ちなみに今回自分で使ったのには、地元ブルーマウンテンズで蒸留された、ラベンダーとレモンティートゥリーを5滴ずつに、カビ防止としてクローブを1滴だけ加えました。
爽やかなレモンと樹木の清涼感を併せ持つレモンティートゥリーは、高い抗菌高真菌作用で知られます。ラベンダーで甘すぎない柔らかさを加えます。
芳香効果は、自分の好みに合っていないと効果が激減するので、本能に従ってチョイスするのは間違ってないとおもいます。
キッチンテーブルで作れるボディケアアイテムの良さ
自分で作ったアイテムで肌や髪をいたわるようになると、何がどのようにできているのか自分で把握ができ、肌や髪がどのように反応するのかもよくわかるようになります。
例えば、自分の髪はサラッとしたアルガンオイルを好むのか、あるいはテクスチャーが重めの椿オイルを好むのか、など。
防腐剤を入れないかわりに、間に合うぶんだけの量をつくるとか、冷暗所や冷蔵庫で保管をするとか、界面活性剤を使わないかわりに使用前に瓶を振って使うとか、自分で作るからこその、原料と自分の皮膚や髪との関わりかたの理解が深まります。
さらに、実費などのお金がどれくらい、時間がどれくらいかかるものがわかるって、意外に大切なことで、そこからお店に並ぶ物の見え方は変わってきたりします。
DIYで自分のコアに触れる時間を
私は小学校5年生の頃からハーブとアロマの世界にはまっていて、実のところ11歳の頃と現在でやっていることがあまり変わっていません。
キッチンで一から作ったボディケア用品や、ハーブティーや軟膏は、自分や家族の身体をいたわり癒すだけでなく、身体と気持ちへの理解を深めたり、そこに創りだす喜びもあり、暮らしが楽しくなります。
大人になりオーストラリアでナチュロパスになってから、自分がワークショップをする側になり、薬草の軟膏や湿布などを処方したり、皮膚疾患のある患者さんにスキンケアの個別指導をしたり、そんな世界で生きるようになりました。
ただ息を吸って吐いて生きるのではなく、生きている実感を持って現実の世界を、そして自分を生き抜いていくのは、当然のことながら11歳より大人になってからの方が大変です。
好きな物づくりを家でしているときは、誰でも自身のコア・心の中心に近いところで作業をしているのではないかと思うのです。
そういうコアに立ち返る時間は、大人にとって、特に重要な気がいたします。
コンディショナーぜひ作ってみてくださいね!
Noteではこれから、過去のワークショップで好評だったレシピや、本業の自然療法のことなども少しずつ投稿してゆきたいと思っています。
今日も読んでいただき、どうもありがとうございました。
(文:前田アンヌ)
<注意事項>
🔺ここに挙げたレシピは、全てのかたの髪やお肌に合うとは限りません。
🔺敏感肌の方は特に原料のパッチテストをお勧めします。
🔺湯煎を使うので火傷に気をつけながら行ってください。
🔺精油は合う合わないの個人差があります。
🔺敏感な方や妊娠中の方は無香でお作り下さい。