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阿蘇山 2

目指すは阿蘇中岳の登頂。その前に南岳(中岳南峰)に登らなければならない。南岳から中岳はゆるやかな稜線歩きなので歩行に問題はなかろうと思う。砂千里ヶ浜を直線的に歩くコースと合流したところが南岳の取付きである。この場所(正確には砂千里ヶ浜と合流する少し手前)からは「グランドキャニオン」とも称される素敵な峡谷が見える。

ごつい
猛々しい

下手くそな画像からはその迫力や自然が作り出した美しさが伝わらずもどかしいが、活火山ならではの造形と景観がそこにある。

そしてその険しさに心が折れる

南岳は取り付きから岩々ゾーンであった。明確な登山道はなく、岩に記された矢印や塗りつぶされたマークを見ながら登って行く。後続の登山者が数珠つなぎで迫ってくる。中にはおなじみのスニーカーにジーパンという軽装の外国人旅行者もいる。登山者の邪魔にならないようにルートの外に立って小休止していると、案の定、軽装の外国人旅行者がこちらに近づいてくる。「あっちだよ」と指を差して教えてあげると、後続の登山者に続いて登って行った。

ゴジラの背

心が折れた。思った以上の険しさに心が折れた。手足など体の一部が折れては具合が悪いので、ほどよいタイミングで下山した。ヤマレコのログで確認すると南峰(南岳)の稜線に出る手前の急登で引き返している。もう少し頑張れば良かったなあと、いつもながら思う。

遠方に見える烏帽子岳と草千里ヶ浜
岩々ゾーン

岩肌が脆く、支えようと伸ばした手が掴んだ岩の表面が、ボコッと剥がれ落ちることがあった。後は自分が起こす落石。十分に注意しているのだが、足を引きずりがちになる登りの方が下りよりも落石しやすい。

峡谷
隆起?

岩々ゾーンを慎重に下りると、中岳第一火口に向かうことにした。アップダウンが無い砂千里ヶ浜を直進して楽をしようと考えていたが、登山靴が砂に沈み込んで歩きづらい。

砂々ゾーン

結局、来たルートを折り返し噴煙を発する中岳第一火口へと向かった。

背景の噴煙が一体化し神々しいケルン

南岳の岩場でもがいているうちに、砂千里ヶ浜入口の駐車スペースや火口前の駐車場車は車やバイクが溢れていた。その人たちは砂千里ヶ浜に来ず、ほとんどが中岳第一火口へと向かう。

阿蘇山 3に続きます。

旅行日:2023年5月3日


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