涼を求めて、新潟県の旅 2
高龍神社から八海山ロープウェイの駐車場までは1時間少々。牧歌的な田園と山間を走った。しかし暑い。日中の暑さ対策はそれなりに行っていて、車に積んだポータブル冷蔵庫のおかげでいつでも冷たい水が飲める。汗をかいた後は冷蔵庫で冷やしたタオルで顔だけでなく体を拭くこともできる。これで生き返る。
とはいえポータブル冷蔵庫は小型なのでペットボトルはせいぜい6本しか入らない。結局、自動販売機のお世話になる。八海山ロープウェイは標高376mの山麓駅から八海山の四合目にあたる標高1147mの山頂駅まで、およそ5分で上る。料金はJAF割引が効いて往復2450円だった。
山頂駅を降りて左手に展望台がある。案内放送の「展望台まで70m」という数字だけが耳に残ったが、距離なのか標高差なのか判らない。判らないが先頭を切って歩く。70mはおそらく距離で、ほぼ階段。展望台の階段が一番きつかったというオチ。
展望台は360度見渡せるが、樹木が成長していて眺望が遮られる場所がある。留まっていても汗が湧いてくるだけなので、呼吸が整った後、後続に場所を譲り山頂駅まで戻った。が、とにかく暑い。風もない。山麓駅で買ったペットボトルの飲料水があっという間になくなった。
展望台よりもロープウェイ山頂駅周辺の方が展望は良く、風も感じる。しかし、日差しは強い。とにかく暑いのだ。
山頂駅周辺に10分ほど滞在して下りのロープウェイで下山した。魚沼市の温泉施設で汗を洗い流してから南魚沼市へ移動するが、翌日行く予定の「清津峡渓谷トンネル」を駐車場まで事前偵察に出かけた。
尚、週末や休日に清津峡渓谷トンネルを訪れる際は予約が必要。スマホで予約(入抗料1000円決済)の手続きを行った。
地元の食品スーパーで、夕食や翌日の朝食を買い、道の駅南魚沼で車中泊した。こちらは風もなく、夜中に雨がパラついたこともあって、蒸し暑さに悶え苦しむ夜となった。翌日3時過ぎには起床した。
清津峡渓谷第一駐車場の開場は7時。早起きしたばかりに時間を持て余し、6時過ぎに道の駅を出た。第一駐車場の手前にある第二駐車場はチェーンも張られておらずオープンになっていた。ここで30分ほど待機してから第一駐車場へ移動した。清津峡渓谷トンネルの開場は8時30分なので更に1時間30分ほど車内で過ごす。清津峡渓谷の標高は578mほどだが、渓流が涼しさを運び、下界のような暑さは無かった。それでも車内では小さい方のサーキュレーターを回した。
8時30分開場。係員にスマホに保存したQRコードの入坑券を読み込んでもらい、ほぼ先頭グループで入坑したものの、後続の人々に次々と追い越される。皆さん足が速い。
清津峡渓谷トンネルの歴史などを紹介する幾つかの展示スペースを経て、第一見晴所に到着した。ほとんどの人が3つある見晴所をスルーして先へ進んで行く。その理由は後で解った。
見晴所のデザインされた造形物も良いが、岩肌の柱状節理や渓流など自然の造形に目が向く。自然が造った地形はホント面白い。
↑ 第二見晴所。峡谷側から造形物を見たところ。清津川の急流、渓谷の風の流れを表現したという。
多くの人(といっても若い人だが)は、入口から750m余り先にある、このパノラマステーションを目指していた。映えスポットになっているため、我れ先にと先を急ぐのであった。当然、撮影の順番待ちの列が出来ていた。外国人旅行者もチラホラ見かけた。トンネルの中は多少涼しかったのかもしれないが、往復1.5km歩いて坑外に出たら、それはそれは暑かった。車に戻り冷やしたタオルで汗を拭き、また生いて返る。
清津峡は1941年に国の名勝及び天然記念物に指定されていて、黒部峡谷、大杉峡谷と並び日本三大峡谷のひとつとして知られる。このトンネルは観光目的に作られたもので1996年10月に開業した。秋の紅葉がまた素晴らしいそうなので是非訪れたい。
新潟県で真夏の二泊二日の車旅を楽しんだが、日中はともかく夜の蒸し暑さに苦しんだ。寺泊魚の市場通りで海鮮を食べた以外は、地元での飲食もスーパーの惣菜とおにぎりで済ませて些か消化不良だった。まあ暑い時期だから仕方がないか。猛暑日が続く2024年の夏だが、懲りることなく8月も車旅を計画している。
旅行日:2024年7月25日~27日