江國香織さん
前にも書いたけど、江国香織さんのエッセイがとても好きです。
人に本をプレゼントする機会があれば、絶対に江国香織さんの「とるにたらないものもの」をあげます。
本を誰かにあげるって最高に相手のことを考える行為じゃないですか?どんな本が好きなのか、どんなことを考えているのか、何に関心があって、どの程度の知識を持っていて、どんなものにワクワクするんだろう、とか。送る相手のことを心から真剣に考えないと意外と選べない。相手と自分の知性を戦わせる行為だと思っている。そしてそれはとてもスリリングで楽しい。2年前のクリスマスは、高校時代からの友人と一緒に神保町に行った。そこでお互いに本を送り合おうって言う話になって一生懸命選んだ。私がもらった本は正直、自分のドストライクの好みの本ではなかったけど、そういう本に出会えるのも送ってくれた友人のおかげだなと思った。自分の好みの本じゃなかったとしても、自分じゃ読まない本を読む機会をもらえるのは新鮮。
江国香織さんの文章は、誰も傷つけない。多くの人が共感できる優しい文章だと思う。
詩集の「すみれの花の砂糖づけ」も切なくて好きです。上品で甘やかで、幸せだけど戻ってこない時間の記憶を思い出させる文章です。詩集なんて滅多に読まないし、ひとつひとつに体力使うし、途中で飽きちゃうことが多いけど、これは留学先にもっていったほどお気に入りです。好きな詩集なんて1冊あれば充分すぎるほど充分よね。
2025年は元彼以外のことも書いていきますが、おそらく恋愛と本と映画についてがメインになるかな。本年もどうぞよろしくお願いします。